料理家・村山瑛子先生と番組アナウンサーが地元農産物生産者たちを訪ねて、おいしい食材と人とのつながりを紹介する『とれたて! えいっとレシピ』。
今回は『体菜』を求めて長岡市に行ってきました。
地元の方にはおなじみですが、そのほかの地域の方には「“タイナ”ってなんだろう?」という方もいるかもしれません。
冬の保存食として塩漬けされた状態で販売されることが多く、家庭での代表的な料理は「煮菜」。長岡市および近郊に暮らす人々にとって冬の定番料理のひとつです。
さて、今回は体菜でどんなレシピを作ってくれたのでしょうか。「煮菜で食べることが多いと思いますが、大人から子どもまで、みんなで楽しめるレシピにしました」と村山先生。楽しみですね。
また、体菜について詳しく知らない方は、後半の『知っトク情報』をチェック!
体菜の餃子
●材料(20個分)
餃子の皮(大判)…20枚
体菜(塩抜きしたもの)…100~120g
豚ひき肉…120g
生姜(みじん切り)…1かけ
きび砂糖・顆粒鶏ガラスープの素・オイスターソース・胡麻油…各小さじ1(A)
酒…大さじ1(A)
こしょう…少々(A)
サラダ油…小さじ1
●作り方
(1).体菜は粗めのみじん切りにする。
(2).ボウルに(1)と生姜・豚ひき肉・(A)を入れてよく練って餃子の皮で包む。
(3).フライパンにサラダ油をしいて(2)を並べて火にかける。焼き色がついたらフライパンが浸るくらいの水を入れて中火で3分、蓋をして蒸し焼きにする。
(4).蓋を取って余計な水分を飛ばしたら胡麻油小さじ1/2 (分量外)を回しかけて、30秒ほど焼いてパチパチという音がしてきたらお皿に盛り付けて完成。そのままでもおいしいが、酢醤油やラー油はお好みで。
口の中で旨みがジュワッと広がるほどジューシーで、なおかつ体菜のシャキシャキした歯ごたえも楽しめる餃子のできあがり。
考案した村山先生本人が「おいしくて、うちの定番にしたいです」というほどの旨さ! ぜひ試してみてください。
JA越後ながおか産『体菜』知っトク情報
ここからは今回取材したJA越後ながおか産の『体菜』について、知っていると役に立つ情報をお届けします。
●特徴は?
体菜は明治初期に中国から導入し、広がりました。
高さ約60cm、重さ約1kgと大きく、畑にすくっと立って育ちます。白い芯の部分にふっくらとしたふくらみがあるのも特徴です。
お店では塩漬けされた状態で販売されているのが一般的。繊維質が多いことも塩蔵向きで、葉物が少ない冬の大切な保存食として、食卓を彩ってくれます。
●旬の時期は?
収穫時期は10月中旬~11月中旬で、出荷時期は11月初旬~2月頃まで。
収穫後、塩漬けして保管されるため2月頃まで出荷されます。
●どこで販売しているの?
農産物直売所「とれたて旬鮮市 なじら~て 関原店」(長岡市関原町1丁目中原2980-1)や、長岡市内のスーパーで販売しています。
近年では新潟市内のスーパーでも販売する店舗が増えてきました。
●調理のポイントは?
体菜は塩漬けされた状態では塩っぽくて食べられないため、塩出しが必要です。
1回の塩出しでは塩気が抜けないので、2~3回など好みに合わせて塩出しをして調理しましょう。
体菜は生産者が栽培から塩漬けまで一貫して手作業で行なう
今回の「とれたて! えいっとレシピ」では、長岡市で体菜を生産する綱島さんと、JA越後ながおか 園芸特産課の本間さんに登場していただきました。
綱島さんが生産を始めたのは約10年前。作付け面積30ヘクタール、おおよそ10,000株を栽培しています。
種まきが始まるのは9月上旬頃。季節柄、台風やあられなどで傷がついたり、葉に穴が開いたりしないよう心掛けているそうです。
茎がぷっくりふくれているのが体菜の特徴で、大きくなると7kgくらいまで育つそうですが、1kgくらいのやわらかくておいしいタイミングで収穫します。
収穫はすべて手作業。飛田アナと村山先生は収穫作業を体験させてもらいましたが、刈り取りにはコツが必要で、二人とも苦労していました。
素早く作業する綱島さんを見て、飛田アナは「まるで剣術の達人みたい」と感心していました。
綱島さんをはじめとする生産者さんは収穫後、塩漬けにした状態で出荷しています。
その様子も見学させてもらいましたが、専用の大きなケースに体菜を並べて塩を撒き、その上にまた体菜を並べて塩を撒くという作業を繰り返していました。その動きたるや実にスピーディ!
ちなみに10トンの体菜を塩漬けするには1.5トンの塩が必要なんだそうです。塩漬けされた体菜は、ご覧の通りしんなりしていました。
ここで飛田アナ、なんと塩抜きする前の体菜を試食しました。すると…。
飛田アナ「海よりしょっぱいですね! 頭が割れるかと思いました。皆さんマネしないでください(笑)」。
体菜を購入したのちお家で塩抜きをしますが、綱島さんのご家庭では、茹でて塩を抜く作業を3回繰り返し、加減を見ながら調整するそうです。
さて、綱島さんに今後について聞いてみました。
綱島さん「長岡の人々がおいしく食べてくれるので、自分たちも作っていけるんだと思っています。生産者の高齢化はありますがエネルギッシュな人ばかりなので、これからも頑張って作っていきます」
一方、生産者を支える本間さんも「新しい販売先をみつけて出荷の手助けをするなど、私たちも力になっていけたらと思います」と語ってくれました。
毎年2月7日は「煮菜の日」。煮菜を作ったり、今回の餃子レシピにチャレンジしたり、この冬、体菜のおいしさを満喫してください。
※次回の「とれたて! えいっとレシピ“くらしに笑顔を、食卓に新潟の恵みを”」は1月28日(土)放送予定。
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