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新潟ロケ地FILE

頭文字(イニシャル)Dのドリフトシーンはあのドライブロードで撮られていた!

新潟ロケ地FILE

  • 情報掲載日:2021.07.11
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

 

「月刊にいがた」さんで現在、コラム連載をさせて頂いております、田中です。毎月、新潟ロケ作品を1本ずつ、ロケのエピソードとともに紹介させて頂きたいと思っております。

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●そもそも田中さんって??
「新潟ロケ」と言ったらこの人、田中克典(たなかかつのり)さん。
元新潟県フィルムコミッション協議会コーディネーター。
現在は、東京フィルムコミッション 東京ロケーションボックスに勤めており、
東京でのロケ誘致や撮影支援に携わる業務を行なっている。

田中さんは業界にも太いパイプを持ち、新潟県FC時代は、新潟県内のロケ誘致で大活躍。趣味はもちろん映画鑑賞。あとはレトロ建築物探索。新潟県出身かと思いきやまさかの関西人です。

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夏になりドライブが楽しい季節となりました。

夏はやっぱり海岸線だったり、スカイラインだったりを車の窓を開けてドライブしたいものです。さて、今回はこの季節にピッタリのドライブスポットが登場する作品をご紹介しようと思ってます。でも、作品内容はドライブというよりドリフト・・・なんですけどね!

 

日本一、いや世界一有名であろう豆腐屋さん「藤原とうふ店」

まぁ豆腐というよりは“車”で有名ってことですが。「藤原とうふ店」を知らない人もいると思うので、少々説明をさせて頂きます。藤原とうふ店とは、今回紹介する作品『頭文字(イニシャル)D THE MOVIE』の主人公・藤原拓海の実家なんです。

『頭文字D』は、しげの秀一原作の大ヒットコミックで、特に車好きや男性にファンの多い作品です。ボディに「藤原とうふ店」と書かれた父の愛車・ハチロク(AE86)で、毎日峠道を走っている主人公が、走り屋たちに次々とバトルを挑まれていくという物語が、香港と日本のスタッフとキャスト合作で映画化されました。

(C)2005 Media Asia Films (BVI) Ltd. All Rights Reserved. Based on the comic books and characters created by Shuichi Shigeno and first published in Japan by Kodansha Ltd.
(C)2005 Media Asia Films (BVI) Ltd. All Rights Reserved. Based on the comic books and characters created by Shuichi Shigeno and first published in Japan by Kodansha Ltd.

【あらすじ】
藤原拓海はとうふ屋を営む父とふたりで暮らす一見平凡な高校生。しかし、実は拓海はかつて伝説の走り屋といわれた父親からとうふの配達を通じて見えざる英才教育を受けていた…。

 

さて今回の作品は、私が新潟に赴任する以前に撮影したものなので、当時、ロケ支援をしていたロケネットや制作スタッフに話を聞きました。

 

当初、日本側の制作担当者は、原作の聖地である群馬県伊香保や榛名山周辺での撮影を模索していたのですが、諸事情で断念せざるを得なかったということ。そこで次に候補に上がったのが、弥彦山スカイラインでした。

とはいえ、普通に車が行き交う道。そう簡単に許可が出るはずもない。そこで制作担当者は、西蒲警察署に何度も通い相談や調整を繰り返し、ようやく条件付きで撮影許可が出たそうです。

ドリフトバトルのシーンでは、コーナーや直線をカットごとに分けて撮影したり、ドローンのない時代なのでヘリをチャーターして空撮したりと、ロケは延べ1ヵ月にも及んだそう。各コーナーごとにエキストラを20人ほど配置しての深夜ロケは大変だったと思います。ドリフトバトルでのスタートとゴールシーン以外は弥彦山スカイラインでの撮影なので注目ですよ。

 

たまに街で見かけませんか? 上写真の後方にいる車。なかなかのレアもので、熱烈なファンがオーナーなのでしょうね。でも、作品を観るとほしくなっちゃうんですよ、カッコ良くて!

また、原作で地名のない海水浴場が登場するのですが、漫画の絵から監督が柏崎市の鯨波海水浴場を選び、原作にドンピシャのリアルなシーンを撮影することができたそうです。このシーンは、映画作品を観る前に、原作を観たほうがいいかもですね。

 

弥彦山スカイラインに鯨波海水浴場。どちらもこの季節にピッタリのドライブコースだと思います。作品自体は「楽しくドライブ〜♪」ではなく「バトル!!」なので、なんだろう…ハラハラドキドキ、でも痛快!!みたいな感じでしょうか。ぜひ観てみてください!

 

鯨波海水浴場での撮影風景。海岸を進むとトンネルがあり、その手前の岩場に石の階段がある。それを見つけた監督が、原作の絵の場所だと興奮したそうです
鯨波海水浴場での撮影風景。海岸を進むとトンネルがあり、その手前の岩場に石の階段がある。それを見つけた監督が、原作の絵の場所だと興奮したそうです

 

そうそう。当時、ロケに携わった方々に実際にお話を聞いてみました!

●にいがたロケネット・Yさん

いろいろエピソードはあるのですが、いくつかお話させて頂きます。

燕市吉田のラーメン屋で撮影があったのですが、その日はひどい雨。撮影が終ったのは夜中近かったのですが、まさかの前が見えないほどの豪雨に。やっとの思いで新潟市にたどりついたのですが、その日の朝に三条市を流れる五十嵐川が決壊。撮影の車も水に浸かりしばらく撮影が中止になりました。たしか、ラーメン屋のシーンはカットされたような…。

それと当時、にいがたロケネットが機関紙として発行していた「ロケネット通信」に、今じゃ考えられないけど、主役のジェイ・チョウやエディソン・チャンなどが表紙になったんです。その話題が広まり、全国から配送願いがたくさんきました。ファンだと書かれていた人には撮影エピソードも添えされて頂き、大変喜ばれました!

あと、『頭文字(イニシャル)D』の撮影後、東京国際映画祭に呼ばれ、東京に向かいました。そこで『頭文字(イニシャル)D』の香港スタッフと再会。実は、再会は中越地震後だったのですが、香港でみんなが新潟のことを心配していたということを聞きました。そしてなんと、香港スタッフの提案で急遽、映画祭会場に募金箱が設置されたんです。嬉しい限りです。

余談ですが…出演者のエディソン・チャンのファンだった私。サインと写真が欲しかったのですが勇気が出ず、声もかけられませんでした(泣)

●にいがたロケネット・Tさん

弥彦山スカイラインでの深夜撮影はとにかく暗かった〜(下写真にもありますが)。そうそう、エキストラとして参加したJAM日本アニメ・マンガ専門学校の生徒さんを毎日、私が送迎してましたね〜。暗すぎて写真にはエキストラが写ってるのが分かりませんね。だから撮影のあった日は、毎晩、弥彦に行って、明け方帰るようなことをしていました。若くなかったけど、よくやったと思います。

 

 

これが弥彦山スカイラインだー!! このカーブ、たまんない!!
これが弥彦山スカイラインだー!! このカーブ、たまんない!!

『頭文字D THE MOVIE』を観たい方はDVDで!

●新潟ロケ地
弥彦山スカイライン、鯨波海水浴場(柏崎市) ほか

●作品
『頭文字D THE MOVIE』(2005年公開)

監督:アンドリュー・ラウ/アラン・マック
出演:ジェイ・チョウ/鈴木杏/エディソン・チャン ほか
販売元:エイベックス・ピクチャーズ
価格:DVD4,180円

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