「クリーニングのマメ知識」第８回目。

今回は「ウエットクリーニング」について説明します。

油汚れに強いドライクリーニングでは、水性の汚れに弱いのが弱点です。
汗の様な水溶性の汚れは30％程度しか落とせません。

ドライクリーニング用に汗取り加工という汗の成分を除去する加工もあるのですが、それでも汗の成分の除去率は70％です。油性の汚れはドライ洗いが効果的な様に、水性の汚れは水で洗うのが一番効果的です。

汗の成分は99％が水分ですが、そのほかアンモニア、塩分などの成分が繊維に残り黄ばみやニオイの原因に。キレイに洗い流して黄ばみ・ニオイ・カビ・シミなどの予防にも役立てましょう。

ドライマークに代表されるスーツやウール製品は水で洗うと縮んだり型崩れしてしまいますが、クリーニング店にしか出来ない手法と洗剤で水洗いを可能にしたのがウエットクリーニングです。

全工場にマネキン型の人体ウォーマーを導入していますので、仕上げも安心です。ちなみに家庭用の洗濯機にも「ドライコース」というのがありますが、ドライコース＝やさしい水洗いコースであり、ドライクリーニングとは全くの別物です。

洗濯槽をほとんど動かさずに、弱水流や脱水時間が短いなど、衣類に強い力が加わらないように洗うコースであり、ドライクリーニングとは異なります。ウォッシャブル対応の衣類が増え、クリーニング店のドライクリーニングで洗っていた、スーツやウールのセーターなどを「家でも簡単に洗えるようにしました」という意味でのドライコースという名称になっていますので、ご注意下さい。

洗濯表示をきちんと確認し、水洗いが出来ないものはクリーニング店へお任せ下さい。この季節、ドライ＋ウエットのW洗いで汚れ落ちに特化したウエットコースを選んでみてはいかがでしょうか。

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