毎週土曜夕方6時から放送中のNSTスマイルスタジアム。毎月第4土曜には、料理家・村山瑛子先生と番組アナウンサーが地元農産物生産者たちを訪ねて、おいしい食と人とのつながりを紹介する人気コーナー『とれたて!えいっとレシピ』が放送されています。
今回は、JA佐渡産の「佐渡番茶」を求めて、佐渡にやってきました。
佐渡では昔から「佐渡番茶」が親しまれ、現在10軒の生産者がお茶を栽培しているそうです。栽培方法や風味の特徴など、詳しいことは後半でチェック。まずは村山先生のレシピからご紹介。
「佐渡番茶」を使って、とても意外なレシピを作ってくれましたよ。
『佐渡番茶のバスクチーズケーキ』
●材料(15センチ丸型1個分)
佐渡番茶…15g
クリームチーズ…400g
生クリーム…300g
砂糖…80g
溶き卵…1個分
薄力粉…大さじ1
●作り方
[事前準備]
・オーブンを220度に予熱しておく。
・クリームチーズを冷蔵庫から出して常温に戻し、やわらかくしておく。
(1).佐渡番茶をフードプロセッサーなどで撹拌し細かくしておく (すり鉢で擦ったり、ティーバッグのお茶の中身を使ってもよい)。 小鍋に生クリーム、佐渡番茶を入れて火にかける。沸々してきたら弱火にして2分煮出して冷ます。
(2).ボウルにクリームチーズを入れてホイッパーでよく混ぜ、滑らかになったら砂糖を加えて混ぜる。
(3).卵を3回に分けて加えて、その都度よく混ぜる。 薄力粉も加えて混ぜて、 (1)の生クリームをザルや茶漉しを通しながら加えて混ぜる。
(4).水で濡らしてくしゃくしゃに丸めてから開いたクッキングシートを、丸型に敷く(型はパウンド型でもスクエア型でもOK)。丸型に(3)を流し入れて、オーブンを200~220度に設定して45分焼く。 表面にしっかり焼き色がついたら粗熱を取って、冷蔵庫でしっかりと冷やし固めて完成。
香りはほんのり漂う程度ですが、食べてみると「佐渡番茶」のしっかりとした存在感に驚くはず。口の中で「佐渡番茶」とチーズケーキの風味が交互にやってきて、和洋が見事に融合していました。
作り方は簡単なので、ぜひ試してみて!
JA佐渡産「佐渡番茶」 知っトク情報
ここからは今回取材したJA佐渡産「佐渡番茶」について、知っていると役に立つ情報をお届けします。
●風味や栽培方法の特徴は?
「佐渡番茶」の年間生産量は生茶葉換算で3000キロ程度と、かなりの希少品です。
佐渡番茶という名前ですが、中身はほうじ茶で、本来煎茶に使用する新芽の部分(一芯二葉)までを贅沢にほうじ茶にしているため、甘みが強いのが特徴です。
※「一芯二葉」については後半で紹介しています。
●いつ頃楽しむことができるの?
「佐渡番茶」は6〜8月に収穫されます。新茶は8月頃から販売され、通年で取り扱われています。
茶葉のみならずティーバッグタイプもあります。
●注目してほしいポイントは?
他のほうじ茶と比較すると、「佐渡番茶」は香りと甘みが強くておいしいと高い評価を得ています。また、そのほとんどが島内での販売となっており、かなり希少性が高いお茶です。
●保存方法について教えて
袋を密封して冷蔵庫で保管するのがおすすめです。
●JA佐渡産「佐渡番茶」のおすすめ購入スポットは?
JA佐渡 新鮮空間よらんか舎(や)を紹介します。
佐渡島内最大の農産物直売所です。農産物はもちろん、エーコープ金井店に併設されているため、肉や魚なども購入でき、ワンストップショッピングが可能。
お土産品も取り揃えており、観光客にもおすすめです。
「佐渡番茶」の新茶販売は7月後半よりスタート。
また、8月2日(土)~4日(月)に創業祭を開催。お買い得な3日間となります。
JA佐渡 新鮮空間よらんか舎
佐渡市千種68-1
tel.0259-63-3538
営業時間/9:00~19:30
定休日/1月1日
JA佐渡 この一品もおすすめ!
今回「佐渡番茶」に加えて、JA佐渡が自信を持っておすすめする一品を紹介します。
それが、JA佐渡 営農振興部 販売企画課の大貫さんが手にしているゴーヤです。
新潟県でゴーヤの栽培を大々的に始めたのが、実は佐渡の赤泊地区なんだそうです。佐渡のゴーヤは比較的、苦味が少ないのが特徴。
加熱しても壊れにくいビタミンCを豊富に含んでいるので、夏バテ対策にピッタリです。「ゴーヤチャンプルーで食べるのがおすすめですね」と大貫さん。
なお、新潟市内のスーパーでも佐渡産ゴーヤを購入できるそうです。
祖父からの大切な茶畑を受け継ぎ、甘く香ばしい「佐渡番茶」を栽培
今回の『とれたて! えいっとレシピ』では、「佐渡番茶」を生産する前岨 豪(まえそばたけし)さん・美智恵(みちえ)さんご夫妻と、JA佐渡 営農振興部 販売企画課の大貫 碧(おおぬきあおい)さんに登場していただきました。
もともと佐渡出身の美智恵さんは、10年前にご夫妻でそれまで住んでいた東京から佐渡へ移住しました。そして美智恵さんの祖父が始めた茶畑を受け継ぎ、3年前から「佐渡番茶」の栽培をスタートしました。
農業に関しては、まったくの素人だった豪さん。「これまで関東に住んでいて、転勤でいろいろな地方に行きましたが、農業には無縁でした。でも、いざやり始めると自分のペースでできるので楽しいですね」とのこと。
「佐渡番茶」の栽培にはご夫妻のこだわりが詰まっています。農薬を極力使わず、手作業で雑草を取り除いています。また、お茶の栽培の北限に近い佐渡ならではの苦労として、冬場は積もった雪で枝が折れないよう手入れが欠かせません。
春には茶葉が芽吹き、4月から5月にかけて肥料を与え、5月中旬には新芽が顔を出します。そして6月から「佐渡番茶」の収穫が始まります。
「佐渡番茶」の味わいは一般的なほうじ茶とは一線を画します。その秘密は「一芯二葉(いっしんによう)」という部分を贅沢に使っていること。
まだ開いていない先端の葉(芯)と、その下にある2枚の葉はやわらかく、通常、高級な煎茶に使われる部分です。この部分も含めて焙じることで、「佐渡番茶」特有の甘みと香ばしさが生まれます。
前岨さんご夫妻が栽培から収穫まで手掛けた茶葉は、その後JA佐渡に出荷され、丁寧に焙煎されます。工場での蒸し、揉み、乾燥、焙煎といった工程を経て、香り高い「佐渡番茶」が完成します。
つまり、前岨さんご夫妻とJA佐渡の連携が、このおいしさを支えているわけです。また、JA佐渡から栽培知識などの情報提供も行なわれ、品質向上に繋がっているそうです。
今回の取材時には、収穫をすでに終えた後だったため、村山先生と飛田アナは、先端部分の生試食をさせてもらいました。すると…。
村山先生・「苦いだけです(笑)。この段階ではお茶の香りもないですね。えいっと史上、一番苦いかも」
飛田アナ・「シブい! アクっぽいですね」
村山先生と飛田アナの意見は一致しましたが、現場スタッフのなかには「後味が甘い」という声もあり、感想は真っ二つに。その後、「これをお茶にしようと考えた人がいたのが、すごいですね」ということで、皆の意見がまとまりました。
さて、「佐渡番茶」について前岨さんご夫妻は今後どのような展望を持っているのでしょうか。
豪さん・「だんだん作る人が減ってきていますが、もっと生産量を増やすために少しでも力になりたいですね。家族みんなで力を合わせて続けていきたいと思っています」
美智恵さん・「今後もおいしく安全な『佐渡番茶』を提供したいですね。皆さんにそのまま飲んでいただくのはもちろん、今回のレシピのように新しい楽しみ方で味わっていただけたらうれしいです。これからも頑張っていきたいと思います」
そしてそれを支える大貫さんは?
大貫さん・「前岨さんをはじめ、農産物を作ってくださる方が安心して生産できるよう販売を伸ばしていきたいですね。『佐渡番茶』は飲んでおいしいですし、今回のように姿を変えてもおいしいレシピに変わるなど可能性があると思うので、今後も販売を頑張っていきたいです」
佐渡土産といえばいろいろありますが、そのひとつに「佐渡番茶」を加えてみてはいかがでしょうか?
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NST新潟総合テレビ『スマイルスタジアム』番組ホームページ
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