毎週土曜夕方6時から放送中のNSTスマイルスタジアム。毎月第4土曜には、料理家・村山瑛子先生と番組アナウンサーが地元農産物生産者たちを訪ねて、おいしい食と人とのつながりを紹介する人気コーナー『とれたて!えいっとレシピ』が放送されています。
今回のテーマはJA魚沼産の「深雪なす」です。
県内産なすにはたくさんの品種がありますが、なかでも「深雪なす」は半世紀もの歴史をもつブランド。アクが少なく生でも食べられるそうで、今回、村山先生はそんな特性をいかしたレシピも作ってくれました。
「深雪なす」の歴史や風味、特徴などは後半で紹介しています。ぜひチェックを。
『トルコ風ナスのひき肉詰め』
●材料(6個/2人分)
深雪なす…6本
合い挽き肉… 100g
玉ねぎ…1/4個
オリーブオイル…小さじ1
すりおろしにんにく…少々(A)
酒…大さじ1(A)
塩…小さじ1/3(A)
胡椒…適量(A)
きび砂糖…小さじ1(A)
トマト缶…1/2缶
固形コンソメ…3/4個
ケチャップ…大さじ1(B)
中濃ソース…大さじ1/2(B)
クミンパウダー…小さじ1(B)
コリアンダー…小さじ1(B)
水…100ml
粉チーズ…お好みで
●作り方
(1).なすのヘタに切り込みを一周入れて余分な部分を取り、ピーラーで皮を縦に、均等に3ヵ所むく。
(2).熱したフライパンにオリーブオイルとナスを入れ、蓋をしながらときどき転がしてじっくり焼く(深雪なすの表面が柔らかくなるまでじっくりと、焦がさないように)。お皿に取り出して粗熱をとる。
(3).フライパンに玉ねぎを入れてしんなりするまでよく炒めてから、合い挽き肉を加える。色が変わったら(A)を加える。コンソメ1/4個を入れて、トマト缶を潰しながら加えてしっかりと煮詰める。水分がなくなったら(B)を加えて味を整える。
(4).(2)のなすの中心に切り込みを入れて開き、(3)を詰める。
(5).フライパンに水とコンソメ1/2個を加えて、(4)のなすを並べて沸騰したら火を弱めて蓋をして5分蒸す。蓋をとって水分がなくなるまで煮たら完成。しっかり冷蔵庫で冷やして食べるとおいしい。お好みでパクチーやイタリアンパセリ、粉チーズをちらす。
『なすとモッツァレラのサラダ』
●材料
深雪なす…2個
モッツァレラチーズ…1個
バジル…7枚
オリーブオイル…適量
黒胡椒…適量
塩…適量
ニンニク…小1かけ
●作り方
(1).ニンニクは細かいみじん切りにしてオリーブオイルと混ぜておく。なすは食べやすい大きさに切り、塩水につけておく(10分以上)。つける時間が長いほど味が馴染んでよりおいしくなる。
(2).お皿になす、チーズを盛り付けてバジルをちぎってちらし、(1)のオイルと黒胡椒、塩をかけて完成。
『なすとモッツァレラのサラダ』は超簡単! 生で食べられる「深雪なす」だからできるメニューです。『トルコ風ナスのひき肉詰め』共々ワインやビールと一緒に楽しみたくなる一品。
キャンプなど屋外で作ったら、とても盛り上がりそうですね。
JA魚沼産「深雪なす」知っトク情報
ここからは今回取材したJA魚沼産「深雪なす」について、知っていると役に立つ情報をお届けします。
●特徴は?
「深雪なす」はおよそ半世紀前から魚沼の地で作り継がれているブランドなすで、雪深い魚沼を連想させる「深雪」という名がつけられました。
皮が薄くて柔らかく、みずみずしいのが特徴です。実はしっかりしていますが歯切れが良い点、そしてアクが少ないため生でも食べられる点は「深雪なす」ならでは。
●旬の時期は?
7月から10月くらいまでが収穫・出荷のシーズンとなります。
今回取材した8月上旬は最盛期でもっともおいしく、シーズン後半に向けて甘みが増すなど、時期により風味も変化するそうです。
●注目ポイントは?
「深雪なす」は1970年頃の減反政策が実施される際、地域でどんな作物を作っていくか模索していたところ、長岡市から持ち込んだ「梨なす」の種を普及させたことから始まったそうです。
見た目にこだわり、ヘタの部分を美しく斜めに切って箱詰めされた姿が美しいと評判です。
歴代の生産者が優良な系統をしっかり選別し大事に育ててきたことはもちろん、それを引き継ぐ生産者の努力により、美しく形が揃ったなすを出荷することができます。
●保存方法について教えて
水分が蒸発しやすいので、保存するときは水分を逃がさないように1個ずつラップに包むのがおすすめです。
室温が15℃以下の場合は常温で、室温が15℃を超える場合は野菜室で保存してください。保存温度が5℃以下になると、身が縮んでしまうので、冷やしすぎに気をつけましょう。
●おすすめの購入スポットは?
JA魚沼 農産物直売所 うおぬま百菜花んです。
お店について詳しく紹介しましょう。
地元生産者による新鮮な季節の食材を中心に、加工食品、切り花などを販売しています。
通年販売している魚沼産米はもちろん、ユリの切り花、魚沼産コシヒカリを使った玄米茶、注文販売の「深雪なす」、魚沼産の牛乳を使用したソフトクリームなどがおすすめです。店内には地場産野菜を使ったレシピも掲示しています。
館長のおすすめは魚沼産コシヒカリを使った米粉。「天ぷらやパン作りにご使用ください!」とのこと。
米の産地としても有名で、なかでも中山間地の入広瀬地区で作った『奥の極』がおすすめだそうです。山間のため水田の管理に手間がかりますが、負けじと米を作り続けているそうです。
なお、9月中~下旬には新米まつりを実施予定です。
JA魚沼 農産物直売所 うおぬま百菜花ん(ひゃくさいかん)
魚沼市中原260-3
tel.025-792-7066
営業時間/9:00~17:00
定休日/無休(11~4月は水曜定休)
半世紀の歴史をもつ「深雪なす」の伝統を守り、未来につなぐ若き挑戦者
今回の『とれたて! えいっとレシピ』では、「深雪なす」を生産する仲丸さんと、JA魚沼 北魚沼基幹営農センターの和田さんに登場していただきました。
訪れた圃場では、まさに収穫の最盛期を迎えていました。実を見るとパンパンでツヤツヤ。中身が詰まっていて形もキレイです。
収獲シーズンは成長が早く、一日収穫が遅れただけで出荷できなくなるほど大きくなるそうです。
この地は四方を山に囲まれており、夏は暑く冬は豪雪。そのため雪解け水が豊富に流れてくるので、米や農作物がおいしく育ちます。
「深雪なす」は半世紀にわたり種を引き継いで栽培しており、魚沼市外には苗も種も出さない“門外不出のなす”です。
長年にわたり、ほぼすべて関東エリアに出荷され、高い需要と評価を得ています。一方、生産量が限られていることもあり、県内にはほとんど出回りません。
さまざまな農作物において、次世代の担い手育成が課題となっているなか、「深雪なす」の生産者は平均年齢が20~40代と若い世代が主力。
仲丸さんは「深雪なす」の栽培を始めて5年。現在49歳(とても見えない!)ですが、明るく誰からも慕われるキャラクターで若手とベテランをつなぐ立場でもあり、「やぶかみなす生産組合」の副組合長として14名の生産者を束ねています。
仲丸さん・「若い生産者が多いですが、やはりベテラン勢はすごいです。若者たちがどんなに頑張ってもこれまで蓄積した知識と経験には追いつけないところがありますからね。それを吸い上げて学び、みんなで切磋琢磨しています」
和田さん・「ベテランの皆さんが何十年も培ってきた技術を次の世代が吸収している段階にありますが、そのなかで仲丸さんの存在は本当に大きいですね」
JA魚沼では勉強会や目あわせ会を実施するなど、生産者をバックアップし、さらなる品質の向上を図っています。
その後、村山先生と飛田アナは収穫体験をしました。なすにはトゲがあるので、周囲のなすを傷つけないよう気をつけて作業しました。
「ぷっくりしていて実がパンパン! 形がいいですね」と飛田アナ。すると「ガブッといってください(笑)」と仲丸さん。恒例の生試食を行ないました。
飛田アナ・「んんっ! 甘いですね。皮が薄くてパツンとたした歯ごたえがあって、えぐみや青臭さは全然感じられない!」
村山先生・「水分もすごいですね。ほんのり甘い。おいしい」
ひとつひとつ手作業で収獲したあと、美しくカットして箱詰めするのも「深雪なす」の特徴ということで、箱詰め作業も見学させてもらいました。
現在は収穫したほぼすべてを関東エリアに出荷している「深雪なす」。若い生産者も多いので、今後生産量が増えれば県内でも買えるようになるかも!?
仲丸さん・「県内をはじめ日本中、そして世界中の人々に食べてもらいたいと思っています」
その思いを聞いた和田さんは?
和田さん・「若い生産者さんが栽培しやすい環境を作り上げていきたいですね。また、近年は気象が安定しないことが多いので、いろんな状況にも対応できる栽培技術を勉強して、これから100年、200年と続く産地にしていきたいです」
「深雪なす」が県内各地で楽しめるようになるといいですね。
注目情報【JA魚沼産「深雪なす」をプレゼント】
●JA魚沼産「深雪なす」(2kg)を3名にプレゼント! 詳しくは下記『スマイルスタジアム』WEBサイトのプレゼントページへ。※応募締切2024年8月28日(水)
NST新潟総合テレビ『スマイルスタジアム』番組ホームページ
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