「月刊にいがた」さんで現在、コラム連載をさせて頂いております、田中です。毎月、新潟ロケ作品を1本ずつ、ロケのエピソードとともに紹介させて頂きたいと思っております。
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●そもそも田中さんって??
「新潟ロケ」と言ったらこの人、田中克典(たなかかつのり)さん。
元新潟県フィルムコミッション協議会コーディネーター。
現在は、東京フィルムコミッション 東京ロケーションボックスに勤めており、東京でのロケ誘致や撮影支援に携わる業務を行なっている。
新潟県FC時代は、新潟県内のロケ誘致で大活躍。趣味はもちろん映画鑑賞。あとはレトロ建築物探索。新潟県出身かと思いきやまさかの関西人です。
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90年代に放送されたドラマ『愛という名のもとに』。
40〜60代の方なら観たという人も多いはず。鈴木保奈美さん、唐沢寿明さん、江口洋介さんらが出演した友情ドラマで、なんと最高視聴率32·6%を叩き出したという大ヒット作品なのです(今では考えられない驚異的な数字!!!)。
そしてドラマのヒットと同時に注目されたのが主題歌。
「誰もが〜 WOWWOW〜 泣いてる〜♪」
ドラマを観ていない人でも必ず耳にしたことがあるであろう、ハマショーこと浜田省吾さんの『悲しみは雪のように』です。ミリオンセラーを記録した名曲中の名曲で彼の代表曲とも言えるでしょう。
実は数年前にそんなハマショーさんのある曲をモチーフとした中短編映画が新潟で撮影されたのです。なんと本人も出演している(!?)というふたつの愛の物語『TWOLOVE』を今回はご紹介します。
「浜田省吾デビュー30周年」を記念して2005年に発売されたシングルをもとに製作された作品で、タイトルにもあるようにふたつの物語で構成されています。
新潟で撮影されたのは『キャッチボール』の方で、2005年6月にリリースされた『I am a father』をモチーフにしています。家族を想いながら遠く離れた地で働く父親の姿を描いた愛の物語です。出演は、時任三郎、吹越満、眞島秀和、田中要次。監督は『駅までの道をおしえて』の橋本直樹氏。脚本も手掛けました。
【あらすじ】
母親に見送られ、野球のユニフォームに身を包んだ康汰と綾佑は、単身赴任の父に会いに行くため駅へと向かう。胸を高鳴らせながらふたりは電車に飛び乗り、父の住む新潟へ初めての二人旅に出る。その頃、息子たちが自分に会いに来ることなど想像もしていない父・隆夫は、仕事上のトラブルで取引先である材木店へ向かっていた。納品物を積んだトラックが事故を起こしてしまったのだ。八方に手を尽くす隆夫だが、刻々と時間だけが過ぎていく・・・。
新潟では柏崎エリアでの撮影がメインとなりました。
製作スタッフが柏崎へロケハンに来ていた時に、当時、柏崎エリアでロケ支援をしていた柏崎インフォメーションBOXの齋木さんとめぐり合ったことで実現しました。
彼の熱い案内により、地元材木店の絶大な協力でメインとなるロケ地が決定したのを皮切りに、刈羽村の村長に掛け合って夜間照明付きの野球場を借りられたこと(下写真/源土運動広場野球場)、協力してくれた皆さんがハマショーさんのファンだったことが重なり素晴らしいロケ地を見つけることができました。
そして、そして、、、実はハマショーさん本人も柏崎ロケに同行され、冒頭でも書きましたが出演もしています!! とはいえはっきりと映っている訳ではありません(汗)。
劇中に登場する赤い車のドライバー、それがハマショーさんだそうです(笑)。
ぜひとも注目してみてくださいね。
打ち上げは刈羽村の源土公園広場でキャストやスタッフみんなでワイワイBBQをしたそうです。監督が近くの海産物センターでカニや魚を買ってきてくれたらしいですよ。
そしてこの作品はもちろん新潟で先行公開されました。新潟市の新潟LOTSで公開されたのですが、終了後、次の会場に行く予定が大雪で移動不可に。。。浜田省吾さん、橋本監督らとホテル部屋で飲み打ち上げの開催となったそうです。
※今回は、当時撮影協力をしていた齋木氏への取材をもとに書きました
『TWO LOVE 二つの愛の物語 キャッチボール/君と歩いた道』を観たい方はDVDで!
●新潟ロケ地
柏崎市・刈羽村内各所
●作品
『TWO LOVE 二つの愛の物語
キャッチボール/君と歩いた道』(2006年公開)
監督●橋本直樹
出演●時任三郎/康汰/島綾佑/眞島秀和/田中要次/吹越満 ほか
発売元●GEMMATIKA Records
価格●DVD 4,924円