「月刊にいがた」さんで現在、コラム連載をさせて頂いております、田中です。毎月、新潟ロケ作品を1本ずつ、ロケのエピソードとともに紹介させて頂きたいと思っております。
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●そもそも田中さんって??
「新潟ロケ」と言ったらこの人、田中克典(たなかかつのり)さん。
元新潟県フィルムコミッション協議会コーディネーター。
現在は、東京フィルムコミッション 東京ロケーションボックスに勤めており、東京でのロケ誘致や撮影支援に携わる業務を行なっている。
田中さんは業界にも太いパイプを持ち、新潟県FC時代は、新潟県内のロケ誘致で大活躍。趣味はもちろん映画鑑賞。あとはレトロ建築物探索。新潟県出身かと思いきやまさかの関西人です。
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新潟でハリウッド映画が撮影されたことがあるって知ってました?
しかも主演はあのリチャード・ギア!
え!? あのリチャード・ギアが撮影で新潟に来た!? 果たして来日したのか? そしてどんな作品が撮影されたのでしょうか・・・紹介していきます。
「日本一有名な犬」と言われている忠犬タマ公。皆さん、もちろん知ってますよね! 五泉市村松地区で飼われていた柴犬タマは、雪崩に巻き込まれた主人を2度にわたって救ったことから、忠犬としてその名を世界中に広めました。
一方で、「日本一有名な待ち合わせ場所」と言われている東京・渋谷駅前のハチ公前広場に建つ犬の銅像のモデルも実は忠犬。雨の日も雪の日も、亡き飼い主を渋谷駅前で待ち続けたという秋田犬ハチの物語は1987年に『ハチ公物語』として映画化されました。
そんな日本の感動物語が、なんと海を渡ってアメリカでも映画化されたんです。それがリチャード・ギア主演のハリウッド映画『HACHI 約束の犬』です。
【あらすじ】
アメリカ郊外のベッドリッジ駅。寒い冬の夜、迷い犬になった秋田犬の子犬を偶然保護したパーカー・ウィルソン教授は、妻の反対を押し切り、その子犬を飼うことにする。首輪についていたタグに刻まれていた漢字から「ハチ」と名づけられた子犬は、パーカーのあふれるような愛情を受けてすくすくと成長していく。いつからか、夕方5時になると、ベッドリッジ駅で帰宅するパーカーを出迎えるのが日課となったハチ。一人と一匹の間に育まれた深い愛情と信頼は、ずっと続いていくと思われたが…。
監督は、『サイダーハウス・ルール』『ギルバード・グレイプ』など数々の感動作を手掛けたラッセ・ハルストレム。その映像美はとても素晴らしいです!
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新潟でのロケは新潟空港で敢行されました。
秋田犬の子犬が日本からアメリカへと搬送されるシーンの撮影です。
ゲージに入った子犬を貨物用のベルトコンベアで運んだり、ゲージ越しに見る空港や航空機を子犬目線で撮影したり、滑走路を走るカーゴ輸送車を撮影のためにバックで走らせたりと、まさに「空港の裏側」での撮影となりました。
撮影でも、実際の航空機整備員がエキストラとして参加したんです。
とにかく新潟空港の方々には最大限の協力をいただき、とてもスムーズに撮影を終えることができました。
・・・さて、お分かりでしょうか?
残念ながらリチャード・ギアは新潟には来ていません! オファーを受けたときは、リチャード・ギアと会えるのかと思い、胸が高鳴ったのを覚えています。
ということでキャストはとってもかわいい子犬だけという撮影になりました(笑)。
『HACHI 約束の犬』を観たい方はDVDで!
●新潟ロケ地
新潟空港ビルディング(新潟市東区)
●作品
『HACHI 約束の犬』(2009年公開)
監督●ラッセ・ハルストレム
出演●リチャード・ギア/ジョーン・アレン/サラ・ローマー ほか
発売・販売元:松竹
価格●DVD 3,800円(税抜) 発売中