「月刊にいがた」さんで現在、コラム連載をさせて頂いております、田中です。毎月、新潟ロケ作品を1本ずつ、ロケのエピソードとともに紹介させて頂きたいと思っております。
**********************
●そもそも田中さんって??
「新潟ロケ」と言ったらこの人、田中克典(たなかかつのり)さん。
元新潟県フィルムコミッション協議会コーディネーター。
現在は、東京フィルムコミッション 東京ロケーションボックスに勤めており、
東京でのロケ誘致や撮影支援に携わる業務を行なっている。
田中さんは業界にも太いパイプを持ち、新潟県FC時代は、新潟県内のロケ誘致で大活躍。趣味はもちろん映画鑑賞。あとはレトロ建築物探索。新潟県出身かと思いきやまさかの関西人です。
**********************
夏が終わって秋へーー。
受験生にとっては、いよいよ「受験」というものが現実味を帯びてくる時期に入ります。多くの人が、高校受験や大学受験などを経験していると思いますが、あの時期ってホント辛いですよね…。私なんて当時、勉強することと向き合うだけで精一杯でしたから(笑)。だから、今回紹介する映画『ビリギャル』は実話だっていうからビックリです。
だって「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應義塾大学に現役合格した」っていうんだから!
【あらすじ】
名古屋の女子高に通うさやかは、偏差値30の学年ビリという成績。見かねた母に塾へ通うことを提案され、入塾面接で教師の坪田と運命的な出会いを果たす。金髪パーマに厚化粧、耳にはピアス、極端に短いミニスカートというギャル全開なさやかに面を食らう坪田だったが、さやかの素直な性格に気付き、ふたりは慶應大学への受験合格を約束することに。偏差値30のギャルが、偏差値70の慶應大学現役合格を果たすまでを、笑いと涙で描いていく。
物語の原作は、投稿サイトに掲載された塾講師・坪田信貴さんの実話なんです。上のあらすじにもあるように、素行不良で何度も停学を経験した主人公が、塾の講師と運命的な出会いを果たし、「慶應義塾大学合格」という大きな目標に挑むという作品です。
監督は『涙そうそう』や『ハナミズキ』などを手掛けた土井裕泰。そうそう、この土井氏は、テレビドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』や『カルテット』などの一部演出も手掛けている方なんですよ〜。
そして、金髪パーマに厚化粧、極端に短いスカート姿というギャルを演じたのは、皆さんご存知、有村架純。金髪ギャルになってもかわいいですね〜。原作者の塾講師を演じたのは伊藤淳史。ほかにも、野村周平、吉田羊、田中哲司などが出演しています。
実はこの物語の舞台は名古屋市。基本的には名古屋で撮影されたのですが、新潟では、主人公のさやかが地元の近畿学院大学を受験するシーンを撮影しました。
何でわざわざ新潟で撮影なのかって?
そう、新潟がお得意とする「雪のシーン」を撮りたかったからなんです。ロケ地となったのは長岡大学をはじめとする長岡市内各所。例年であればまあまあ雪が積もる長岡市ですが、撮影された2015年2月の長岡市はまさかの少雪…。さてどうするか…。ここで登場するのが「長岡ロケなび」です。
撮影前日の夜のことです。
長岡ロケなびの協力で、大型ダンプ10数台分の雪を運び込んだんです。そして最後は人力で雪を敷き詰め、見事な雪景色を完成させました。さすがです! 近畿学院大学に向かうシーン、そして大雪の受験会場のシーンにぜひ注目して観てみてください。
雪の撮影支援に強い長岡。除雪車や圧接車を使い、オーダー通りに雪景色を作り出すという匠の技は、我々にとって大きな誇りです!
『ビリギャル』を観たい方はDVD & Blu-rayで!
●新潟ロケ地
長岡市内各所
●作品
『ビリギャル』(2015年公開)
監督:土井裕泰
出演:有村架純/伊藤淳史/吉田羊/田中哲司/野村周平/安田顕 ほか
発売元:TBS
販売元:東宝
価格:DVDスタンダード・エディション3,500円(税抜)
Blu-rayスタンダード・エディション4,700円(税抜)