「月刊にいがた」さんで現在、コラム連載をさせて頂いております、田中です。毎月、新潟ロケ作品を1本ずつ、ロケのエピソードとともに紹介させて頂きたいと思っております。
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●そもそも田中さんって??
「新潟ロケ」と言ったらこの人、田中克典(たなかかつのり)さん。
元新潟県フィルムコミッション協議会コーディネーター。
現在は、東京フィルムコミッション 東京ロケーションボックスに勤めており、
東京でのロケ誘致や撮影支援に携わる業務を行なっている。
田中さんは業界にも太いパイプを持ち、新潟県FC時代は、新潟県内のロケ誘致で大活躍。趣味はもちろん映画鑑賞。あとはレトロ建築物探索。新潟県出身かと思いきやまさかの関西人です。
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皆さん「おうち時間」をどうお過ごしですか?
家にいる時間が非常に増えた、というか、どうしても会社に出社しなければならないとき以外はずっと家、という生活をしている私。現在、東京在住ですからね、こればっかりは仕方ない。耐えなければ。そんななか、家でどう楽しもうか考えたのですが、やっぱり行き着く先はDVD鑑賞になるんですね(もちろんお酒飲みながらね)。
いい機会なんで、今まで私がロケに携わった作品を観返していたのですが、「そういえばこんな作品もあったなー」というものを見つけたので、今回はその作品を紹介します。『リアル鬼ごっこ』がデビュー作の人気小説家・山田悠介の小説に基づくサスペンス映画『ライヴ』です。
あまり耳にしたことがない作品だと思いますが、恐らく100パーセント近く新潟市で撮影されてます!
実は主演を務めたのは、今ノリにのってる若手俳優、山田裕貴くんなんです。NHKの朝ドラ『なつぞら』でのヒロインの幼なじみ役が記憶に新しいかな。
【あらすじ】
フリーター・直人のもとに、ある日突然、謎の男から山田悠介の小説「ライヴ」が届けられる。同時に母親が何者かに拉致監禁されている動画がケータイに届き、「母親を助けたければ、小説の内容をヒントにマラソンレースを完走しろ」と脅される。直人は状況も理解できないまま、同じように家族や恋人を拉致された人々とレースを開始するが、そこには想像を絶する謎と死のトラップが待ち受けていた…。
この作品のおもしろいところは、あらすじにもあったように、原作本がそのままレースの攻略本として劇中に登場するところです。原作本が重要なアイテムってことですね。まずこの内容で興味を持ちますよね!
そして次に皆さんが興味を持てる部分というのが、肝心なロケ地です。先程も言いましたが、この作品の撮影はほぼ新潟市!
まず鳥屋野潟公園からスタートし、古町にあった旧大和デパートの売り場フロアやエレベーターなどでゲームが繰り広げられ、古町5・6番町でのイベントのシーンでは新潟県のキャラクター・レルヒさんが登場。やがて、みなとトンネルの歩道を駆け抜けて、舞台はラストシーンを撮影したビッグスワンへ。とにかく新潟市内のランドマークとなる場所が続々登場します。
これらの多彩なロケ地は、各所の施設管理者の協力を得て実現しました。新潟の映像文化発展への思いを強く感じることのできた作品となりました。
ちなみにこの作品では、i-MEDIA(国際映像メディア専門学校)の学生さんたちが制作スタッフ、そしてエキストラとしても参加してくれました。新潟市で行なわれた試写会には、井口監督も来てくれました!
物語はもちろん、新潟の皆さんは観ていて本当に楽しいと思いますよ!
『ライヴ』を観たい方はDVDで!
●新潟ロケ地
新潟市内 (古町5・6番町、旧大和デパート、 デンカビッグスワン ほか) ほか
●作品
『ライヴ』 (2014年公開)
監督:井口昇
出演:山田裕貴/大野いと/森永悠希 ほか
販売元:ポニーキャニオン
価格:DVD4,180円(税込) ほか