「月刊にいがた」さんで現在、コラム連載をさせて頂いております、田中です。毎月、新潟ロケ作品を1本ずつ、ロケのエピソードとともに紹介させて頂きたいと思っております。
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●そもそも田中さんって??
「新潟ロケ」と言ったらこの人、田中克典(たなかかつのり)さん。
元新潟県フィルムコミッション協議会コーディネーター。
現在は、東京フィルムコミッション 東京ロケーションボックスに務めており、
東京でのロケ誘致や撮影支援に携わる業務を行なっている。
田中さんは業界にも太いパイプを持ち、新潟県FC時代は、新潟県内のロケ誘致で大活躍。趣味はもちろん映画鑑賞。あとはレトロ建築物探索。新潟県出身かと思いきやまさかの関西人です。
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桜の季節ですね〜(今年は開花が早いから、これを読む頃はもしかして散ってる??)。僕が「新潟の桜」と聞いて思い浮かぶのは五泉市にある村松公園の桜。新潟に居た時は、五泉市にちょくちょく行く機会があったので、この時季になるとふら〜っと桜を観に行ってました。めちゃくちゃキレイなんですよね〜。
そんな五泉には、何だかんだと知り合いがたくさんいる僕ですが、今回紹介する作品『いつも月夜に米の飯』の加藤綾佳監督もそのひとり。作品を通じて知り合いました。2014年に公開された映画『おんなのこきらい』で26歳という若さで監督デビューした、五泉市出身の監督さんなんです!
食の映画をいつかやりたいと思っていた監督が、作品の舞台として選んだのは居酒屋さん。失踪した母親に代わり居酒屋で働く女子高校生が、さまざまな出来事を通じて成長する姿を描いた物語なんです。主演はファッション雑誌「non-no」の専属モデルを務める新潟出身の山田愛奈。UX新潟テレビ21で放送していたドラマ『霊魔の街』に出演してた子です(覚えてますか? 新潟ロケのドラマです)。その他にも、和田聰宏、高橋由美子、MEGUMI、小倉一郎、今は亡き角替和枝らが出演してます。実はこの作品、監督と主役の出身地である新潟県でオールロケが敢行されたんです。
映画と関係ないのですが、角替和枝さんの話しを少しさせてください。実は角替さん、新潟ロケ映画の常連さん。新潟ロケが行なわれた作品『手のひらの幸せ』『この空の花』『飛べ!ダコタ』などに出演しているベテラン女優さんです。僕のなかではとても印象深い女優さんなんです。
映画の話しに戻りますが、舞台となった居酒屋があるのは、もちろん監督の地元、五泉市村松。主人公の実家の店として、数日間まるまる貸切で撮影されました。監督の家族が知り合いだったみたいです。現在は営業してないみたいですが、コラム担当の編集者さん(五泉市出身)も行ったことがあるらしく…なんだかますます、五泉市に縁を感じます(笑)。
五泉市では他にも、村松公園や、北日本脳神経外科病院(現在は五泉中央病院)、「越後なんばん味噌」で有名なスーパー・エスマートでも撮影されたんですよ!!
実は、エスマート、僕が一番好きなお店です。日本中の逸品や話題の食材が必ずあるお店なんです。五泉に行ったらぜひ立ち寄ってみてください!
五泉市以外では、長岡市寺泊エリアでロケが行なわれ、野積海岸、地魚料理が自慢の和食処・いな垣、そして食材を仕入れるシーンを撮影した寺泊中央水産が登場します。
ロケをサポートしてくれた五泉市商工観光課と長岡ロケなびの皆さんが、徹底的にロケ地をリサーチしてくれたおかげで、とても新潟らしい作品となりました。地元の人たちも新潟出身の監督ということもあり、とても温かく迎えてくださいました。
もうひとつ注目してほしいのが、どのシーンも女性監督らしい細かな演出となっており、独特の空気感が印象深いです。変わりゆく女性の心がうまく描かれていますよ!
新潟の色がとても濃く出ているこの作品。
ぜひとも観て頂きたいです!
『いつも月夜に米の飯』を観たい方はDVDで!
●新潟ロケ地
五泉市内、長岡市寺泊 ほか
●作品
『いつも月夜に米の飯』(2018年公開)
監督:加藤綾佳
出演:山田愛奈/和田聰宏/高橋由美子 ほか
販売元:TCエンタテインメント
価格:DVD3,800円(税抜) ほか