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新潟ロケ地FILE

【新潟ロケ地FILE Vol.17】中越地震の実話を映画化。我が子を守り抜いた母犬・マリに感動!

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  • 情報掲載日:2019.10.19
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

「月刊にいがた」さんで現在、コラム連載をさせて頂いております、田中です。毎月、新潟ロケ作品を1本ずつ、ロケのエピソードとともに紹介させて頂きたいと思っております。

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●そもそも田中さんって??
「新潟ロケ」と言ったらこの人、田中克典(たなかかつのり)さん。
元新潟県フィルムコミッション協議会コーディネーター。
現在は、東京フィルムコミッション 東京ロケーションボックスに務めており、
東京でのロケ誘致や撮影支援に携わる業務を行なっている。

田中さんは業界にも太いパイプを持ち、新潟県FC時代は、新潟県内のロケ誘致で大活躍。趣味はもちろん映画鑑賞。あとはレトロ建築物探索。新潟県出身かと思いきやまさかの関西人です。

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2004年10月23日に中越地方を震源として発生した「中越地震」

今も忘れることのできない未曽有の震災から今年で15年が経ちます。今回はこの中越地震の実話を基に描かれた絵本『山古志村のマリと三匹の子犬』を映画化した感動の作品『マリと子犬の物語』を紹介します。

 

ロケ風景
ロケ風景

 

この作品は、大地震で無人になった村に取り残され、必死でわが子を守り抜いた母犬の奮闘を描いたもの。観たことのある人も多いと思いますが、健気に生きる犬と人間の交流が生んだ、真実の家族と奇跡の物語が観る者の胸を震わせましたよね。

 

●映画のあらすじ●

ある日、新潟県山古志村(現長岡市)で暮らす石川家に、生まれたばかりの子犬がやってくる。役場に勤める父の健一は、幼い頃に母を亡くした亮太と彩の兄妹がその子犬を「マリ」と名付けて一生懸命世話する姿を見守っていた。マリはすくすくと成長し、やがて3匹の子犬を産む。だがそんな幸せな一家をマグニチュード6.8の大地震が襲う…。

 

監督は『書道ガールズ!! わたしたちの甲子園』の猪股隆一。出演は船越英一郎、松本明子、宇津井健、高嶋政伸らベテラン俳優陣。圧倒の演技で感動を添えています。そして主題歌は平原綾香、劇中音楽を久石譲が手掛けました。

 

新潟でのロケが行なわれたのは震災から約2年半が経った2007年春。物語の舞台、そしてまさに大地震が起こった場所である旧山古志村各所(現長岡市)をはじめ、長岡市や三条市などで撮影されました。牛の角突きが開催される山古志闘牛場、長岡市山古志虫亀地区、長岡中央綜合病院、三条高校が主なロケ地。自衛隊の全面協力と大勢のエキストラの皆さんの熱演があってとても素晴らしい作品が完成しました。

 

石川家の家族が自衛隊のヘリコプターで救出されたシーン
石川家の家族が自衛隊のヘリコプターで救出されたシーン
自衛隊の全面協力のおかげでとても素晴らしい作品ができました
自衛隊の全面協力のおかげでとても素晴らしい作品ができました

 

公開初日の舞台あいさつで監督が「エンドクレジットの最後に出た写真が実在のマリです。マリからさまざまな感動をもらい、守るものを持つ者の強さや幸せをこの映画で描きました。もちろん、震災を体験した新潟の人たちからも多くのことを学びました」とコメント。

 

主演の船越英一郎さんは「スタッフだけでなく、新潟の皆さんやマリとともに作った映画です。ロケで被災者の声を生でたくさん聞いて、臨場感ある演技が出来たと思います。この映画のテーマは”大切な相手を守りたい”という気持ち。この気持ちが連鎖して輪になった時、困難を乗り越える力が生まれる。それを、この映画から感じて欲しい。諦めなければ、希望にたどり着く。家族や大切な人と観て、絆について語り合って欲しい」と締めくくりました。

 

今回は監督と船越さんの言葉が主になってしまったのですが、震災から15年という節目の年なので、ぜひ観てほしい、そして今一度、防災について考えてほしいという気持ちを込めて書きました。観たあとには、復興を遂げた旧山古志村へ遊びに出かけてみてください。

 

後ろ姿で映るワンちゃんが本物のマリです。作品を観ると分かりますが本当にスゴいワンちゃんなんです
後ろ姿で映るワンちゃんが本物のマリです。作品を観ると分かりますが本当にスゴいワンちゃんなんです

『マリと子犬の物語』を観たい方はDVDで!

●新潟ロケ地
旧山古志村各所(現長岡市)ほか

●作品
『マリと子犬の物語』(2007年公開)

監督:猪股隆一
出演:船越英一郎/松本明子/高嶋政伸 ほか
販売元:東宝
価格:DVD3,800円+税 ほか

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