創業50年を超え、妙高市のソウルフードとして愛され続けるとん汁の店 たちばな。

地元の味噌蔵に特注した白味噌で作る豚汁の具材は豚肉、玉ネギ、豆腐と実にシンプル。そのレシピは公開されているにも関わらず「家庭で作ってもなかなかたちばなの味にならない」と、その答え合わせに足を運ぶ人も多いとか！

最大の特徴は、何と言ってもスープの大部分を占める大量の玉ネギ。「一年を通して同じ味の豚汁を出し続けるため、産地にはこだわっていません。その時期に良質な玉ネギを仕入れ、火のかけ方や蒸らし時間を調整しています」と語るのは、3代目店主・松澤崇さん。

店では毎日100キロを超える玉ネギを手作業で皮をむき、包丁で切っています。機械に頼らないのは、常にいい状態の玉ネギを目で確かめるため。

そんな豚汁専門店の一風変わった味噌ラーメン、それが『とん汁ラーメン』。

「30年ほど前、お客さんがメニューにはなかった『とん汁ラーメン』を注文してきたんです。そのリクエストに応えて作ってみたのが始まりです」と松澤さん。

コクとパンチのある赤味噌から作られる味噌ラーメンに、玉ネギの甘みを最大限に引き出した豚汁を合わせた唯一無二の味わいをぜひ堪能してみてください。

この情報は、月刊にいがた2025年11月号に掲載されたものです。