毎週土曜夕方6時から放送中のNSTスマイルスタジアム。毎月第4土曜には、料理家・村山瑛子先生と番組アナウンサーが地元農産物生産者たちを訪ねて、おいしい食と人とのつながりを紹介する人気コーナー『とれたて!えいっとレシピ』が放送されています。
今回のテーマは干し柿です。JA佐渡産の干し柿を求めて佐渡市にやってきました。
「おけさ柿」で作られた甘い干し柿。佐渡の環境ならではの作り方や、おいしさの秘密などは後半をチェック! まずは村山先生のレシピを紹介します。
そのまま食べてもおいしい干し柿を、カンタンな作業で「こんな食べ方があったの⁉」というレシピに仕上げてくれました。
『干し柿と白あんの蒸しパン』
●材料
干し柿…3個
白あん…30g
卵…1個
砂糖…大さじ2
牛乳…60ml
薄力粉…100g(A)
ベーキングパウダー…小さじ1(A)
米油または太白胡麻油…大さじ1と1/2
●作り方
(1).干し柿を適度な大きさに切る。食品保存容器に薄く油(分量外)を塗っておく。
(2).ボウルに卵を溶き、砂糖、牛乳、油の順に加えて、その都度、泡立て器でよく混ぜる。
(3).(A)を振るいながら加えて、粉っぽさがなくなるまで混ぜる。(1)の干し柿を加えてゴムベラでサッと混ぜたら、食品保存容器に半分ほど生地を流し、白あんをスプーンですくって散りばめるように加える。
(4).残りの生地も流し入れて、ふんわりラップまたは蓋をしてレンジで3分半加熱する。中まで火が通ったら完成。
ふわっふわの蒸しパンに、干し柿のやさしい甘みがアクセントになっています。
続いてはおやつにぴったりの一品です。
『干し柿のバターサンド』
●材料
干し柿…3個
バター…5g
ホワイトチョコ…3ブロック
●作り方
(1).バターをレンジにかけて溶かし、ホワイトチョコとよく混ぜる。
(2).干し柿を半分に切って、内側に切り込みを入れる。切り込みを入れたところにスプーンで(1)を詰める。冷蔵庫でしっかり冷やしてから食べる。
今回、ホワイトチョコだけではなく、蒸しパンレシピで使用した白あんバージョンも作りました。
干し柿の自然な甘みと相まって、とても上品な和スイーツができました。世代を問わず喜ばれそう。どちらもカンタンに作れるので、ぜひお試しあれ。
JA佐渡産の干し柿知っトク情報
ここからは今回取材したJA佐渡産の干し柿について、知っていると役に立つ情報をお届けします。
●風味や作り方の特徴は?
豊かな自然のなかで育まれた佐渡の「おけさ柿」を使用し、生産者が丹精込めて作っています。
干し柿を乾燥させる際は、専用のハンガーにひとつひとつ手作業で吊るします。日本海の冬の風にさらすことで水分が飛び、柿の甘みがぎゅっと濃縮します。
「おけさ柿」を使用しているので、種がなく食べやすいのも特徴です。
●楽しめる時期は?
干し柿の製造・販売は11月から1月頃までです。
●注目してほしいポイントは?
JA佐渡では『島娘』というブランド干し柿を販売しており、新潟市中央卸売市場を起点に県内各地で販売しています。
●保存方法について教えて
常温で保存できます。開封後は早めに食べきるようにしてください。
●JA佐渡産の干し柿のおすすめ購入スポットは?
新鮮空間よらんか舎(よらんかや)を紹介します。
佐渡島内最大の直売所『新鮮空間よらんか舎』には、島内各地から新鮮な野菜・果物が集まります。
季節ごとに品目品種が移り変わり、年間で野菜は300種類、果物は120種類も出荷されています。
青果物以外にもジャムやドライフルーツ、乾燥椎茸、米粉ケーキ、梅干しなど加工品も充実しており、お土産スポットとしても注目されています。
なお、併設しているエーコープ金井店では年末セールなどの開催を予定しています。
新鮮空間よらんか舎
佐渡市千種68-1
tel.0259-63-3538
営業時間/9:00~19:30
定休日/1月1日
日本海から吹く寒風と生産者の丁寧な作業により、おいしい干し柿が作られる
今回の『とれたて! えいっとレシピ』では、JA佐渡産の干し柿を生産する石塚さんと、JA佐渡 営農振興部 販売企画課の大貫さんに登場していただきました。
石塚さんは佐渡市相川地区で干し柿を生産しています。相川地区は外海府海岸に面しており寒風が吹くため、干し柿づくりに適しているそうです。
この地で「おけさ柿」の栽培が始まったのは約50年前。かつては多くの世帯で柿の木を育てていましたが、後継者不足などにより譲り受けた石塚さんは、現在136本もの柿の木を栽培しています。
さて、干し柿はどのように作られるのでしょうか。石塚さんに作り方を教えてもらいました。
「おけさ柿」のヘタを取るところから始まります。飛田アナと会話をしながらもテキパキ作業する姿が印象的でした。
そのあとは柿の皮をむく作業へと移ります。専用の機械でシュルシュル~! きれいに皮がむける様子に村山先生と飛田アナも驚いていました。
…と、ここで「この状態でもすでに渋が抜けておいしそうですね」と飛田アナ。試しに食べてみたらご覧の通り(笑)。見た目は甘そうでしたが、まだ渋が抜ける前でした。
皮をむいたあとは、ヘタの部分に専用のハンガーを付けて硫黄燻蒸(いおうくんじょう)を行ないます。
硫黄を燃やしてその煙で約15分間いぶす作業で、殺菌効果や色づきをよくする効果があるそうです。
撮影していたら鼻にツーン!と強い刺激が。硫黄の煙です。思わず屋外へ逃げ出してしまいました。
その後、乾燥作業へと移ります。風が吹く方向に考慮し、雨に当たらないようにしたりカビに気をつけたり、常に色づきや状態などを確認しながら、1ヵ月以上乾燥させるそうです。
ちなみに石塚さんは「おけさ柿」を使って、干し柿のほか、あんぽ柿も製造しています。
干し柿とあんぽ柿は、見た目はもちろん作業工程も異なります。硫黄燻蒸までは同じですが、あんぽ柿はその後、除湿器を使って短時間乾燥させます。一方、干し柿はより長期間干すことで完成します。
乾燥後は石塚さんをはじめ複数人で味を確認してから出荷するそうです。一連の作業工程を見せていただきましたが、手間を惜しまない石塚さんの姿が印象的でした。
その後、飛田アナと村山先生はヘタ取り作業や皮むき作業を体験。結構うまくできていました。
さて、JA佐渡管内で干し柿を出荷しているのは、相川地区と赤泊地区を中心におよそ30名ほど。石塚さんをはじめとする生産者とJA佐渡では、どのような連携をしているのでしょうか?
大貫さん・「加工柿部会という生産者さんの組織があるのですが、JA佐渡と連携して目合わせ会を行なうなど、協力しながら干し柿を販売しています」
石塚さん・「資材の手配などのやりとりで綿密に連携しています。いつもご苦労かけていますよ(笑)」
おいしい干し柿を消費者に届けるため、生産者とJA佐渡が力を合わせ、さまざまな取り組みを行なっているんですね。
最後に今後の干し柿づくりについてお二人に聞いてみました。
石塚さん・「作るのは大変ですけど、毎年何かしらの新しい気づきがあるんです。それが楽しいですね。選んだ道ですから頑張っていきたいです」
大貫さん・「現在は、石塚さんをはじめ多くの生産者がいる一方で、少子高齢化という課題も抱えています。今後は、担い手を増やし、安心して干し柿作りができる環境を整えながら、販売を拡大していきたいですね」
佐渡の生産者さんが丹精込めて作っている干し柿『島娘』。ぜひ、その甘さを体感してみてくださいね。
注目情報【JA佐渡産干し柿『島娘』をプレゼント】
●JA佐渡産干し柿『島娘』(4パック)を3名にプレゼント! 詳しくは下記『スマイルスタジアム』WEBサイトのプレゼントページへ。※応募締切2025年1月1日(水・祝)
NST新潟総合テレビ『スマイルスタジアム』番組ホームページ
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