チャーハンの枕詞といえば「パラパラ」。
そう思っていた編集部が上越市で「しっとり炒飯の聖地上越」と書かれたのぼりを発見！「なにそれ!?」…ということで、早速取材に行ってきました！

上越市で地域のおいしい米を使ったコンテンツを生み出そうと、2021年に上越商工会議所青年部による「しっとり炒飯で町おこしプロジェクト」がスタート。
現在は市内17の飲食店が認定を受け、「しっとり炒飯を味わえる店」として連日多くのお客が認定店に足を運んでいます。

「しっとり炒飯に認定されるための条件が４つあるんですよ」と教えてくれたのは、飲食店店主さながらの衣装に身を包み、金色のレンゲを持った２代目しっとり炒飯認定員の金子裕さん。

その条件とは、「一、上越地域のソウルフードとしての〝しっとり炒飯〞活動に理解・協力をいただける店舗であること」「二、新潟県産の美味しいお米で炒飯を作っていること」「三、炒飯と上越地域を愛していること」「四、『真面目に楽しく・面白く』地域の魅力を発信していただける店舗であること」。

さらに「認定に値するしっとり感は？」との質問に、「パラパラともベチャベチャとも違う食感。米粒にしっかり水分が残っていることが大切なんです」と教えてくれました。

「しっとり炒飯」の正体が気になる人は、まずは黄色ののぼりが立つ好みの認定店を訪ねてみましょう！　新感覚のチャーハンに出合えるかも!?

認定員金子さんおすすめのお店はこちら！

海鮮の香りとレタスのシャキシャキ感がたまらない!!

中国料理 海龍の 海鮮チャーハン

中国料理 海龍（ハイロン）で味わえる『海鮮チャーハン』（スープ付き1,100 円）は、横浜中華街などで中華の経験を積んだオーナーシェフ・小松さんの自慢のメニュー。

弾力あるエビをはじめ、カニやホタテがゴロゴロと入り食べ応え抜群です。「炊飯時に白絞油を加えるため、県産こしいぶきを使ったご飯がほぐしやすくなるんです」と小松さん。さらに熱を加え過ぎないことで、シャキッとしたレタスのみずみずしい食感を楽しめます。

調理の過程で細かな工夫を加えながら生み出すしっとり感を、口の中に広がる海鮮の香りとともに楽しもう！

多彩な具材と上越市産つきあかりのうまみの競演!!

やまだラーメンのチャーハン

63年にわたって上越市民に親しまれているやまだラーメンの『チャーハン』（950 円）は、シイタケや長ネギ、タケノコといった具材の風味がバランスよく重なる味わいが評判です。

米は甘みと風味を兼ね備えた上越市安塚区産のつきあかり。チャーハン専用に少なめの水で炊いています。

「うちのチャーハンのしっとり感は、火加減によるものですよ」と店長の小山さん。
途中で火を止めたり、火力を強めたりといった絶妙な火加減が生み出すしっとり感を楽しめるチャーハンは、「上越豚骨醤油ラーメン」とあわせて味わいたくなります。

エビチリのうまみと調和するしっとり食感に感激!!

中国料理 王華飯店の海老チリソースあんかけチャーハン

中国料理 王華飯店（おうかはんてん）の『海老チリソースあんかけチャーハン』（1,100 円）は目の前に運ばれると、チリソースの香りに食欲をかき立てられます。

卵と長ネギのみのシンプルなチャーハンの上に、熟成豆板醤や甘酒を使ったマイルドな本格エビチリソースあんがたっぷり！

水分量が多い上越市産コシヒカリをチャーハンに適した炊き方で炊き、一定時間冷蔵させることでしっとり感を生み出しています。

「チャーハンは強火で短時間で仕上げるのが大切」と2代目店主の小嶋さん。
食感に加え、素材の味をいかした上海料理ならではの味付けにも注目を。

上越市産コシヒカリの味と食感に魅了されること確実!!

中国料理 楼蘭の海老チャーハン

中国料理 楼蘭の『海老チャーハン』（900 円）は幅広い世代に好評です。
プリプリとしたエビをはじめ、粗みじんに切った玉ネギやニンジン、キヌサヤといった野菜の甘みがいきています。さらにふた口目からは、かすかに広がる醤油の香りにどこか懐かしさも感じます。

米はモチモチとした食感と甘みが特徴の上越市産コシヒカリ。
油はラードのみを使うことで、コク深い味に仕上げています。
よく熱した鍋であおるため、しっとり感を残しながらもベタ付かない、バランスのよい食感を実現。地元産コシヒカリのうまみを引き出すやさしい味に思わずほっこりする味わいです。