フジイ菓子店の『あずきアイス』
カップの蓋には「なつかしい味」という文字。
100年を超える歴史を持つフジイ菓子店で、昭和30年代から提供され続けている『あずきアイス』は燕市民にとって夏の風物詩。
町工場の多い燕市が好景気だった高度経済成長期、工場勤務を終えた職人たちが近所の銭湯で汗を流した後に、アイスを食べて夕涼みを楽しむ流れもあり、「とにかく売れたそうです」と、4代目店主の藤井さん。
現在でも社長さんや会長さんから、工場への夏の差し入れとして大量注文が入るという夏の定番だ。
その頃から、製法をほとんど変えずに作り続けられてきた『あずきアイス』は、乳成分は一切使っていない「氷菓」なのに口溶けはなめらかでミルキー。
北海道産小豆で作ったあんこと上白糖のシロップなどを混ぜ合わせ、空気を含ませながら凍らせていく。
上白糖ゆえのすっきりした甘さと、ほどよく混じった小豆の皮の香ばしさは、上品なあんこを食べているかのよう。
冷蔵ケースに入っている「かたいの」を、スプーンでシャリシャリと削りながら食べるのもおいしい。
燕の人々を満足させる、カップにたっぷりの容量もうれしい。
DATA
フジイ菓子店
- 住所
- 燕市中央通1-4-3
- 電話番号
- 0256-62-2955
- 営業時間
- 9:30~19:00
- 休み
- 月休(祝の場合は営業)
- 駐車場
- 3台
- リンク
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