【こちらの記事は緊急事態宣言発令以前に取材したものです】

和食や居酒屋などさまざまな飲食店で腕を振るっていたという店長の松橋さん。
縁あって加茂で独立することになり、選んだ業態がラーメン店。
人気焼鳥店で働いていた経験もあり「鶏のダシのとり方は心得ていたし、やってみたかった」という。
しかし松橋さん、ラーメンに関しては素人同然。
有名店の味を食べ歩き、業界誌、専門誌を読み漁り、全国からさまざまな素材を取り寄せては配合を繰り返し…光明を
見つけては失敗し…の毎日。
そうして辿り着いたのが、自然素材のみを丁寧に煮込んでとったスープをベースにした『塩』と『醤油』の2種の中華そばだ。

『醤油』には阿賀野市のコトヨ醤油を使い、サバ節、ポルチーニ茸など20種以上の食材と特製 香味油でふくよかな香りを演出。

『塩』には鯛などの白身魚の手作り焼き干しや数種の貝類を加えたベースに、イタリア産の魚醤、エビ香味油などを加える。繊細なのに複雑で奥深い味わいだ。
鶏の削り節、肉で野菜を巻いた「八幡巻き」などトッ ピングに和食の技を垣間見ることができます。

オープンから1年半。
「今の味は、自分のなかでバッチリ、ハマっています。達成感すらあります！」と胸を張る。
日々アップデートを重ねて進化したカタチが現在の寅家の一杯なのだ。