日本酒基礎講座その2では、日本酒の造り方についてご紹介しました。
講座ラストは、石本酒造・竹内杜氏にもっと知りたい日本酒の素朴な疑問に答えてもらいました!
本醸造酒とか純米酒とかって何が違う?
原料、米の磨き具合などで呼び方が決まります
「吟醸酒」「純米酒」「本醸造酒」は法律で「特定名称」とされ、原料や精米歩合、製造方法が定められています。吟醸酒と本醸造酒は、香味改善の目的で発酵末期のもろみに醸造アルコールを加えます。
日本酒の風味の特徴は?
華やかな風味、熟成香など酒それぞれで多様な特徴があります
甘みや酸味など果実を思わせる華やかな風味や、ナッツを思わせる熟成香など、酒ごとにさまざまな特徴を楽しめます。元々、清酒は幅広い料理と合うように造られたものなので、個々でおいしいと思う組み合わせを見つけてみてください。
飲む以外の日本酒の使い方が知りたい!
やっぱり料理! 少し入れるだけでも全然違います
お酒のアルコールや酸、アミノ酸などの成分は素材の味を引き立てたり、生臭さを抑えたりと、大切な裏方として料理の完成度を上げてくれます。ぜひ、よい酒を和洋問わずいろいろな料理に試してみてください。
2020年のトレンド日本酒って?
「食を引き立てる日本酒」です
これまでは香りが華やかな日本酒が好まれてきましたが、近年では、和食文化が海外に普及していくなかで、より食事を引き立てるようなお酒が求められるようになってきています。
酒器によって味わいは変わる?
飲み口の厚さで感じ方が変わります
飲み口が厚いものよりも薄いものの方が、舌の表面でよく広がります。少しずつ口に含んでもしっかりと味を確かめられると思います。まずはいろんな酒器を試してみることですね。
日本酒用語解説
原酒【げんしゅ】
割水をしないで、搾ったままの味を楽しめるお酒。アルコール度数はかなり高い
酒造好適米【しゅぞうこうてきまい】
酒造りに適した性質を持つ醸造用の品種。多くの酒造好適米は飯米よりも大粒。麹を作りやすくアルコール発酵がバランスよく進む。
精米歩合【せいまいぶあい】
玄米を精米して得られた白米の重量の割合。数値が低いほどより磨き込んだ白米といえる。
生酒【なまざけ】
火入れを一切行なわない清酒。独特のフレッシュな風味が特徴的なお酒になる。別名「本生(ほんなま)」「生生(なまなま)」。
日本酒度【にほんしゅど】
清酒の甘口・辛口の目安となる数値。辛口ほど数値はプラスになり、甘口ほど数値はマイナスになる。
竹内杜氏の酒いい話
日本酒は、お酌をしながらコミュニケーションをとって、相手の体調や酔い心地を気づかいながら楽しめますよね。
お酌の文化を通して、「最高のおもてなし」ができるのも日本酒の魅力のひとつではないでしょうか。