e-Book Cast 坂本冬美2018-2019 WINTER
アルバム『ENKA III〜偲歌〜』2.7万字ロング・インタビュー
そもそも、何で新潟の出版社が坂本冬美のインタビューを?
半年に一度発行していた新潟発のインタビュー集「cast」にて、編集長がライフワークのように、坂本冬美のインタビューをし、掲載。それら蓄積したインタビューを「坂本冬美、語る」と題した書籍として2018年2月に発行。
その後、「1年に一度くらいは…」と縁が続き、今年もインタビューをさせていただきました。
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──“坂本冬美・定点観測隊”一年に一度のインタビューでございます(笑)。
(笑)あははは…ありがとうございます。
──2019年のお正月はどんな風に過ごされていたのでしょうか?
お正月は紅白が終わってから、毎年、元旦に実家に帰るんです。若い時は一便で帰っていたんですが、それが二便になり、とうとう三便になっちゃいました(苦笑)…南紀白浜行きって三便しかないんですよ。お昼ぐらいまで寝て。で、家で少しお雑煮なんかを食べてから帰るんです。
──いいお正月でしたか?
そうですねぇ…母親が待っていてくれますからね。
──うんうん、いいですねぇ。しかし、ブログなどを拝見すると、ご実家には定期的に帰っておられますね?
ええ、帰っています。多い時は毎月のように帰っていますし、それができなくても2~3ケ月に一回は帰ります。3ケ月空くことはないですね。
──親孝行ですねぇ。
それがわかってもらえる内かなぁと思っています。将来的に(母親の)記憶が薄れたり、わかってもらえないと嫌だなぁと思いますね。まず帰ったら、「(大きな声で)あなたの娘の冬美ですけど、わかります?」と聞くんです(笑)。
──(笑)すると?
そう、「(低い声で)わかるよ」って…ああ、良かったっていう感じですね(笑)。
──(笑)あっははは。しかし、昨年末の紅白は30回目の出演でしたし、また、経験したことのないトップバッターという大役でした。それを経てですから、いつもより心地良いお正月だったことでしょうね?
そうですねぇ…平成最後の紅白でもありましたからね。そこに出させていただいてホッとしてからの帰郷でした。勿論、緊張もあって…それにしても、まさかのトップバッターでしたからね。
──いつ頃聞かされたんですか?
発表のある1日か2日前ですね。でね、ウチの社長が、「今年はトップバッターだぞ」ってことを私に直接言えなくて…。
──えーっ?
言えば、「えっ? 紅白の出場を30回重ねてきているのに、トップバッター?」って私が言うんじゃないかって。ほら、トップバッターって初めて出演する方が多いじゃないですか?
──そうそう、旬なアイドルとかね?
はい、そういう方が多いですよね。ウチの社長は私にそう言われるんじゃないかと思ったんですよ。だからマネージャーを通して、「えーっと…社長からの伝言です」と(苦笑)…で、「今年はトップバッターだぞと冬美に伝えてくれ……もし、何か異議があるなら、俺はNHKと戦うぞ」と言ったっていう(苦笑)…私は、「まだ社長は私のことをわかってないわ。私が常に後ろの方で唄いたいと思っているんですね」と言ったんですよ。いや、社長はそういう人なんですよ。それはそれでいいと思うんです。できることならトリ。そうでなかったら、それに近いところで唄わせてやりたいというのが社長の考え方です。その為に一年頑張ってくれているわけですよ。
──でも、トリも経験されていますからね?
そう、一回だけ。ところがトップバッターは意外と初めてだったんです。
──まぁ、それはないでしょうねぇ…。
そう、でも、(初出場の)『祝い酒』の時はトップじゃなかったですから…そう考えると、確かに、おぉ、そう来たかっていうのはあって。
──坂本さんは喜ばれたんですね?
喜んだというか、まさか、トップだとは思っていません。一部だとしても、そんなにトップの方に来るはずはないと思うじゃないですか?
──誰も想像してなかったと思います。
そうそう、そう来たかっていう。でね、NHKの方がとても誠意のある手紙をくださったんですよ。「男性のトップバッターは三代目J SOUL BROTHERS。そして女性のトップバッターで坂本さん。で、次に郷ひろみさん。この3曲を平成のヒット曲という括りで行きたい。この流れを坂本さんにわかって欲しい」と。そんなお手紙を書いていただいた。それは有難いことです。平成30年ある中で、女性歌手もたくさんいる中で、平成のヒット曲は『夜桜お七』だと言ってくださる。これ以上の誉れはないだろうと思った。私はマネージャーに、「これ、いいと思いますよ」って伝えました。そしたらホッとした顔をして、「(大きな晴れやかな声で)じゃあ、社長に伝えます!!」って声をひっくり返さんとばかりにね(笑)。
──NHKさんの意図通り、近年にない見事な紅白の幕開け3曲となりましたからね?
ああ、そう言っていただけると嬉しいです。
──しかも坂本さんと共演したのがFabulous SistersとBLUE TOKYOというふたつのダンスグループ。この合体パフォーマンスでしたからね。
ねぇ? 凄い方々なんでしょう?
──そう、Fabulous Sistersは世界優勝を二連覇されています。
凄いですねぇ…そういうことを私なんかは知りませんでしたけど、ウチの姪っ子達なんかは、前回の(第67回紅白歌合戦で唄った『夜桜お七』の時にダンサーを務めた菅原)小春さんの時もそうで、「凄い人なんだよ。今回も凄い人達。カッコ良かったよ」って。「あ。そうなの?」って。姪っ子達や若いスタッフがね、いろいろネットとかで見て教えてくれるんですよ。で、やっぱりカッコ良かったと言ってくれる。そんなのを聞いていると、あ、トップバッターで良かったなって改めて思うわけですよ。
──花魁の御髪も素晴らしかったですね?
(笑)はい…最初は何も考えてないわけじゃないですか? でも、紅白に出ようが出まいが、『夜桜お七』になろうがなるまいが、必ず作るのが桜の振り袖なんです。それはもう作ってありましたから。出れるなら今年はこの着物を着ようって普通に考えていました。ところが、『夜桜お七』に決まり、さらに、「ト、ト、トップバッター? 普通じゃダメじゃん?」ってことになった。でもまぁ、ヘアメイクさんがちょっと頑張って花魁のものを用意したわけなんですよ。
──昨年、五木ひろしさんの舞台に特別出演をされました。そこで坂本さんは花魁役をやられましたからね。その慣れも手伝い、堂々たる花魁ヘアーでしたよね?
たまたま、それをやった後だったんでファンの方々も、「まさか紅白で花魁を見られるとは…」みたいに言われましたね。以前、花魁風のものは紅組のトリの時にやってはいましたが、頭は普通でした。今回は着物は普通に着て、頭だけ花魁風にしようかってことでした。
──大勢のダンサーさんとの共演もあったせいか、いつも聴く『夜桜お七』よりも緊張感があった気がしますし、声もよく出ていましたね?
ああ、勢いがありましたか?
──はい。坂本さんも相当気合いが入られた感じでしたね?
トップバッターでミスることができないわけですよ。歌詞を忘れて歌が止まっちゃったっていうのがないように──何せ前科者ですから(苦笑)…とにかく歌詞だけは……と思っていましたから。そしたら『夜桜お七』はいつもポーズから唄い始めるところ、何と、歩きながら唄わなくてはいけなかった。さらに階段を下りる…踏み外さないようにして唄わなくていけない…。
──あの演出はキツいですね?
そう、歌詞も気にはなるんだけれど、足元も気になる。で、リハーサルで歩いたらヘアメイクさん達に、「下ばっかり見ないで」って言われる…リハーサルが終わったら、そんな風にダメ出しが来るわけですよ(苦笑)。
──本番は下を見てなかったですよね?
そうでしょ? それはダメ出しがあったから。だから一生懸命足元も探りながら正面を見なきゃみたいな(苦笑)…。
──しかもオープニングですから、コケたら今年の紅白は台無しになりますからね?
そう、台無しですよ。
──怖い…。
そう。で、トリの(石川)さゆりさんにまでつなげなきゃっていう。とにかくね、何より嬉しかったのは、紅組が演歌の私で始まり、演歌のさゆりさんで終わるっていう。平成最後の紅白をどうにか演歌で締められたっていうのがね…。
──そう、『夜桜お七』で始まり『天城越え』で終わるっていう?
そう、こんなに嬉しいことはなかったですね。ですから気合いも入りますよ。
──ご本人からすると、納得のステージが踏めたということですね?
反省点はいっぱいあります。でも、とりあえずはトップバッターの役目は果たせたかなぁって。
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昨年暮れの紅白歌合戦で初の紅白トップバッターで登場した坂本冬美。
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