新潟市の下町、フレッシュ本町に面した格子戸。
この奥にあるのが、文化座本町Sonoです。
文化座本町Sonoは、明治時代に建てられた2棟の町屋と蔵が庭園で繋がる、民間の複合文化施設。
来年春の開館を目指して、現在準備が進められています。
開館からひと足早く、この10月に、敷地内の蔵をリノベーションしたダンススタジオがオープンしました。
名前は、Studio 奏蔵舎(スタジオそうぞうしゃ)。
外観は、見るからに蔵です。
中に入ると…
5メートル×10メートルの広々とした空間!
グレーの床面には、世界のバレエ団が使用しているリノリウムシートが使われています。
床下には断熱材に加え、衝撃を吸収するゴムが入っていて、足腰にやさしい構造になっています。
壁一面には全身がゆがみなく映る大きな鏡を設置。
また、ぶ厚い土壁は音漏れせず、さらに音の響きも抜群。
本格的なスピーカーも導入され、まさにダンスをするのにぴったりの空間です。
ちなみに格子状に組んだ木と漆喰の壁は、蔵として利用されていた頃のままなのだそう。
このスタジオを開設したのは池ヶ谷奏(いけがやかな)さん。
2010年から10年間Noismに所属。
退団後はさまざまな振付家の作品に出演するほか、自身の振付作品も発表しています。
今年6月に第1子を出産。
現在は舞踊家、スタジオ主宰、そしてママとして、精力的に活動中です。
「昨年の冬に、Sonoのオーナーで建築家の近藤潤さんからこの物件を紹介してもらいました。それまでは新潟と関東を行き来しながら活動していたのですが、子どもができたことで新潟に拠点を作りたいと思うようになり、ここでスタジオを構えることにしたんです」。
紹介された時点では床がぼろぼろ。
お膳や食器、味噌壺など、たくさんのものが収められていたものの、60年以上使われていなかったとか。
それらを歴史博物館に寄贈したり処分したりし、床をはがしてダンススタジオ用に張り替え、光が入るように壁も一部抜いて、現在の姿になったそうです。
オープニングイベントとして、10月にダンス公演を開催。
神奈川県から招へいしたゲスト振付家・ダンサーによる作品と新潟滞在中に創作された新作、新潟在住の公募ダンサーと創作した新作が上演されました。
来年春のグランドオープンまでは、不定期にダンスクラスを開講していくとのこと。
本格的なコンテンポラリーダンスやバレエのクラス(各2,500円)や、4~15歳対象のバレエ、コンテンポラリーダンスのクラス(各2,000円)のほか、気軽に参加できる『身体ほぐしクラス』や『ヨガクラス』(各2,000円)も(クラスのスケジュールはStudio奏蔵舎Instagramや文化座本町Sono外の掲示板にてご確認を)。
「初心者大歓迎! 気軽に参加していただきたいです」と池ヶ谷さん。
1回参加はもちろん、お得な回数チケットも用意しています。
2階はピラティス&パーソナルトレーニングのフロア。
Noismの舞踊家として活動していた真下恵さんがインストラクターを務めています。
なお1階で行なう日曜のヨガクラスやダンスクラスも真下さんが担当。
真下さんの活動についてはリンクよりご確認を。
「舞踊家として活動してきた経験をいかして作り上げた、舞踊に最適なスタジオです。体験レッスンや見学も行なっていますので、ぜひ気軽にいらしてください」と池ヶ谷さん。
またレンタルスペースとして、音楽イベントや撮影スペース、トークイベントなどにも利用できます(1時間2,000円~。別途光熱費必要)。
今後も舞踊をはじめ、さまざまな文化が発信されていくことでしょう。
来年春のSonoグランドオープンも楽しみ!
引き続き注目を!
DATA
Studio 奏蔵舎(スタジオそうぞうしゃ)
- 住所
- 新潟市中央区本町通12-2782 文化座本町Sono内
- 電話番号
- メールアドレス studio.sozosha@gmail.com
- 駐車場
- なし
- リンク
- Studio奏蔵舎 Instagram
- 備考