「月刊にいがた」さんで現在、コラム連載をさせて頂いております、田中です。毎月、新潟ロケ作品を1本ずつ、ロケのエピソードとともに紹介させて頂きたいと思っております。
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●そもそも田中さんって??
「新潟ロケ」と言ったらこの人、田中克典(たなかかつのり)さん。
元新潟県フィルムコミッション協議会コーディネーター。
現在は、東京フィルムコミッション 東京ロケーションボックスに勤めており、東京でのロケ誘致や撮影支援に携わる業務を行なっている。
田中さんは業界にも太いパイプを持ち、新潟県FC時代は、新潟県内のロケ誘致で大活躍。趣味はもちろん映画鑑賞。あとはレトロ建築物探索。新潟県出身かと思いきやまさかの関西人です。
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目指せ! 日本一のロケめし!!
十日町ロケと言ったら十日町ロケ応援団の「あたたかいおもてなし」。このコーナーでも何回か紹介していますが、撮影チームがとにかく大絶賛するケータリングがホントに素晴らしいです。さて今回は、そんな民間のフィルムコミッションである十日町ロケ応援団が大活躍した新潟ロケ作品『夜明けの街で』を紹介します。
この作品の原作はあの国民的推理作家・東野圭吾。不倫を嫌っていたはずのサラリーマンがふとしたことから派遣社員と恋に落ち、やがて相手から思いも寄らぬ秘密を打ち明けられ、情愛と現実の狭間で関係がねじれていくという物語です。監督を務めたのは『Fukushima50(フクシマフィフティ)』を手掛けた若松節朗氏。不倫にとらわれるサラリーマン役を岸谷五朗が、その相手役の派遣社員を深田恭子が演じています。
【あらすじ】
大手建設会社の課長・渡部は理想的な家庭生活を送っていたが、ある日、会社に派遣社員として入ってきた秋葉と一夜をともにしてしまう。自分の中にまだときめく感情が残っていたことに驚きを感じた渡部は秋葉との逢瀬を重ねるが、あるとき彼女から自分は殺人犯という衝撃の告白をされ…。
新潟でのロケ地となったのは、雪が積もる冬の十日町市。主人公と主人公の妻、そして娘の3人が妻の実家に帰郷するシーンを松之山・浦田地区にある民家で、バス停でのシーンを松代地区で撮りました。雪が深く積もった2月の雪景色は息をのむほど美しく、物語ではとても重要なシーンとなっています。
この時期、撮影ラッシュだった十日町では2本の映画を手分けして支援しており、十日町ロケ応援団と道の駅 クロステン十日町のスタッフが一丸となってロケの調整や交渉に取り組んでいました。やっぱり美しい雪景色と言ったら十日町なんだなって改めて思いましたね。
そしてやはりここで出演者やスタッフを大満足させたのが、魚沼産コシヒカリと地元素材を使って作られた十日町ロケ応援団のおいしいケータリングでした。
「体力勝負の撮影にはお弁当は必要不可欠。ただお腹に入れるのではなく、おいしいごはんを食べてこそ次の撮影に挑める」という想いが皆さんに届いているのでしょう。この魅力はロケ誘致に大きな力を発揮しています。
そうそう! クロステンスタッフの庭野さんは、「深キョンが十日町に来ている!」と騙され、雪のなかをルンルン気分でロケ弁配達したらしいです(笑)。深田さんは新潟には来ていませんでした…庭野さん、残念!
『夜明けの街で』を観たい方はDVDで!
●新潟ロケ地
十日町市各所(松之山・浦田地区、松代地区)
●作品
『夜明けの街で』(2011年公開)
監督●若松節朗
出演●岸谷五朗/深田恭子/木村多江/石黒賢/田中健/萬田久子 ほか
発売・販売元●KADOKAWA
価格●DVD 5,170円