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"アルビ社長日記" 新潟のこと。日々のこと。ときどきサッカーのこと。

【アルビ社長日記】1,287日ぶりのJリーグ

  • 情報掲載日:2019.11.08
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

サッカークラブの唯一無二の存在価値は、「勇気を与えること」だと思っている。

そのために、試合に勝ったり、最後まで諦めずに泥臭く戦ったり、スタジアムで多彩なイベントを開催したり、地域の方たちと社会貢献活動を行っている。
「元気が出た!」、「明日も頑張ろう!」と多くの方に思ってもらえることが、100年続くクラブへの秘訣なのだ、と信じている。

そんな中、「彼」がとんでもない勇気をくれた。

彼と初めて会ったのは、アルビレックス新潟ユースのときだった。
チームが遠征で シンガポールにやってきた。
1年生として参加した彼は、最年少という理由もあっただろう、あまり言葉を発するタイプには見えなかった。全体をリードするようなタ イプでもなかった。
一方で、年上の選手たちの行動をおとなしく観察していた。上 級生が何をするか確認したあと、ただそれに着いていった。

当時の笑顔は「ふふふ」だった。

大学では主将として一部昇格を果たした。
ルーキーながらプロデビュー。

順調に、見えた。
しかし、その後の人生には度重なる苦悶の連続が待っていた。


白血病が発覚した。
命が脅かされた。
プロ選手として復帰を目指した。
思うように体が動かなかった。

毎日、毎日どころか、毎秒、毎秒。
全ての瞬間で葛藤があっただろう。
それらを、ひとつひとつ踏み潰して、見事に乗り越えた。

ピッチでトレーニングができるようになったとき、 彼の笑顔が「わはは!」、ときおり「がっはっは!」に変わったように見えた。

「ふふふ」の彼はどこかにいった。

そして10月5日。
万感の思いを込めて、デンカビッグスワンのピッチを踏みしめた。
1,287日ぶりのJリーグだ――。


文字に起こしてしまうと、歴史は簡素になる。
「失われるかもしれない」命を前に、本人とご家族が言葉にならない濃密な時間を過ごしたのは間違いない。
軽々に踏み込むべきではないから、訳知り顔で数少ない思い出を書くことには少々の躊躇いがあった。
しかしながら、応援した人間のひとりとして、記したかった。

おめでとう。
そして、ありがとう。


早川史哉にとんでもない勇気をもらったよ。


「サポーターの “史哉” という声援は自分の背中を押して、パワーを与えてくれる言葉です」。試合後はサポーターとともにバンザイ!
「サポーターの “史哉” という声援は自分の背中を押して、パワーを与えてくれる言葉です」。試合後はサポーターとともにバンザイ!
「自分にとってビッグスワンは特別な場所。改めて感謝したいです」。時折、声を詰まらせながら、最後は満面の笑みでサポーターへの感謝を伝えていました
「自分にとってビッグスワンは特別な場所。改めて感謝したいです」。時折、声を詰まらせながら、最後は満面の笑みでサポーターへの感謝を伝えていました

 

是永 大輔 (これなが だいすけ)
株式会社アルビレックス新潟 代表取締役社長

日本大学芸術学部演劇学科卒業後、IT企業を経て、 2008年Albirex Singapore PTE LTD CEOに就 任。 黒字経営を続け、売上規模も50倍に拡大させた。 2019年1月、株式会社アルビレックス新潟代表取締 役社長に就任。シンガポール、ミャンマー、香港のア ルビレックス代表も兼任

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