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【棚橋和博音楽コラム 番外編】 ビートルズの名曲・秀逸カバー10選

ゴールディー・ホーン/デヴィッド・ボウイ/アレサ・フランクリン/チック・コリア&上原ひろみ/カサンドラ・ウィルソン/ニーナ・シモン/トッド・ラングレン/ ウィルソン・ピケット&デュアン・オールマン/イエス/マシュースウィート&スザンナ・ホフス

  • 情報掲載日:2018.12.31
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

このコラムが掲載されている「日刊にいがた」の編集長から、
「お正月の暇つぶしに読める記事を何か書いて下さい……そうそう、ビートルズなんてどうスかね?」と言うではないか。
しかも、かなりお気楽に(苦笑)。
そうは言われても、ビートルズ関連の記事を書く、そのハードルはかなり高いのです。
何故かって? 世の中にビートルズ博士がどれだけいることか。
僕もそれなりにビートルズは聴いてきましたが、うかつに彼らのことは語れない、書けないなぁと思わせるライターさんが、世の中には沢山いるのです。
中でも大好きな人がふたり。
著書「ビートルズは眠らない」を発刊した時に一度インタビューさせていただいたことのある松村雄策氏。元はミュージシャンですが、小説家でもあり、ロッキング・オン誌をメインに素晴らしい原稿を執筆されている方。僕は彼の文体の大ファンです。
そしてもうひとり。元CDジャーナルの編集長、藤本国彦氏。最近はお会いしていないのですが、何度かお話を伺ったことがあります。今はもう、ビートルズ研究家として語られることが多い方ですが、ビートルズに対する愛情と、その知識の深さ、見識の広さは他の追随を許しません。「ビートルズはここで生まれた 聖地巡礼 from London to Liverpool」など、フリークのみならず、ビートルズファンは必読という本を何冊も発行されています。
松村さんと藤本さんのビートルズを愛を知るにつけ、私ごときがビートルズの原稿を…
なんて本当に思うのであります。

それにしてもビートルズ、活動歴は短いものの、これだけ世界中で愛されているバンドは他におりません。

僕の愛読している音楽誌「レコード・コレクターズ」の11月号は、ジョン・レノンの『イマジン:アルティメイト・コレクション』の特集でしたが、次の12月号はザ・ビートルズの『ザ・ビートルズ』──通称『ホワイト・アルバム』の発売50周年記念スペシャル・エディションの特集。
そして最新の1月号はポール・マッカートニー&ウィングスの『ワイルド・ライフ』と『レッド・ローズ・スピードウェイ』アーカイヴ・コレクションの特集。
そもそもこの音楽誌、その名の通り、コレクターをターゲットに創刊されたもので、60年代から80年代に活躍したアーティストの全作品は勿論、レアアイテムに至るまで、つぶさにデータを掲載しコアファンを唸らせるという内容がウリ。
そんな音楽誌が3号続けてビートルズ関連の特集ですから…
それは何故か? 何と言っても、ニーズがあるということです。
うーん…さすがはビートルズ。

そんなわけで、ビートルズのことを書くのは、もう少し先延ばし…ということにします。

でも、せっかくのビートルズの原稿オファーですから、今回は僕の大好きなビートルズの名曲カバー10選を御紹介します。
聴いたことのない、意外な人もいるんじゃないかな。是非ともネットで探して聴いてみてください。

 

『ア・ハード・デイズ・ナイト』ゴールディー・ホーン
昔はコメディ系女優として大活躍。キュートさが魅力だったゴールディー・ホーン。
ビートルズのプロデューサー、ジョージ・マーティンの『イン・マイ・ライフ』に収録。
あの、『ア・ハード・デイズ・ナイト』をジャズアレンジでセクシーな声を聴かせます。
曲のラストには彼女の熱いちゅーが収録されていますよ。

『イン・マイ・ライフ』
『イン・マイ・ライフ』

 

『アクロス・ザ・ユニヴァース』デヴィッド・ボウイ
ジョン・レノンも参加したデヴィッド・ボウイのアルバム『ヤング・アメリカンズ』に収録。
名曲を、あの『スターマン』を思わせるグラムな雰囲気に昇華した、ボウイならではの匂いが見事。
考えてみれば、ジョンもボウイも既にこの世にはいないのが寂し過ぎる。

『ヤング・アメリカンズ』
『ヤング・アメリカンズ』

 

『レット・イット・ビー』アレサ・フランクリン
有名な話ですが、本家・ビートルズよりもアレサの『レット・イット・ビー』の方が早くリリースされています。
と言っても2ケ月ほどですけどね。アルバム『ディス・ガールズ・イン・ラヴ・ウィズ・ユー』に収録されています。真偽の程はわかりませんが、ポールがアレサの為に書いたという噂ありですが、でも、アレサの祈りのような、確かにソウルの宿ったテイクを聴くと、それは本当なのだなぁと納得させられます。
アレサは『ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード』もカバーしています。

『ディス・ガールズ・イン・ラヴ・ウィズ・ユー』
『ディス・ガールズ・イン・ラヴ・ウィズ・ユー』

 

『フール・オン・ザ・ヒル』チック・コリア&上原ひろみ
チック・コリアはゲーリー・バートンとのデュオ作品で『エリナー・リグビー』をアルバム『ホット・ハウス』でカバーしていますが、2007年9月にブルーノート東京での上原ひろみとのライヴで『フール・オン・ザ・ヒル』を演奏しています。
これはライヴ盤『デュオ』に収録されています。それにしても、あのチック、意外にビートルズ好きだったんですねぇ。

『デュオ』
『デュオ』

 

『ブラックバード』カサンドラ・ウィルソン
ギターを弾く人なら誰もが一度はコピーしたことのある、アルバム『ザ・ビートルズ』に収録されているポール・マッカートニー作の『ブラックパード』。ビリー・ホリディ直系のカサンドラ・ウィルソンが、激渋な雰囲気でカバー。彼女のアルバム『シルバーポニー』に収録されている。

『シルバーポニー』
『シルバーポニー』

 

『レイン』トッド・ラングレン
トッドのアルバム『フェイスフル』に収録。このアルバムにはヤードパーズの『幻の10年』やビーチボーイズの『グッド・ヴァイブレーション』、ジミヘンの『イフ・シックス・ワズ・ナイン 』や、同じくビートルズの『ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー 』も収録されています。
トッドの凄いのは完コピなところ。しかも全てひとりで作り込んでいるのです。
中でも『レイン』は秀逸の出来です。

 

『フェイスフル』
『フェイスフル』

 

『ヒア・カムズ・ザ・サン』ニーナ・シモン
ジャズシンガーでもあるけれど、ブルース&ソウルシンガーでもある、ニーナ・シモン。
数々の名作を出していますが、1971年にリリースしたアルバム『ヒア・カムズ・ザ・サン』に収録。
そう、ジョージ・ハリスンの名曲をアルバム・タイトルにまでしているのです。ただただ、嬉しいですねぇ。

『ヒア・カムズ・ザ・サン』
『ヒア・カムズ・ザ・サン』

 

『ヘイ・ジュード』ウィルソン・ピケット&デュアン・オールマン
オリジナル曲を唄うことを信条としていたウィルソン・ピケットでしたが、レコーディングに参加したギタリスト、デュアン・オールマンが、当時リリースされたばかりの『ヘイ・ジュード』をカバーしてみたらどうか? と薦め、レコーディングに至ったという噂。素晴らしいテイク。奇跡です。

 

『ヘイ・ジュード』
『ヘイ・ジュード』

 

『エヴリー・リトル・シング』イエス
ブログレッシヴ・ロックの代表格、イエス。彼らのデビュー作にはバーズなど、幾つかのカバー曲が収められていました。後に『危機』や『こわれもの』など、オリジナルの大作をリリースする彼ら。デビュー作に収録した意外なビートルズのカバー。
コーラスがお見事です。

イエスファースト
イエスファースト

 

『アンド・ユア・バード・キャン・シング』マシュースウィート&スザンナ・ホフス
バングルスのスザンナ・ホフスとマシュースウィートがデュオを組み、『アンダー・ザ・カバー』なるカバーアルバムを3作リリースしています。
とにかくバラエティに富んだアーティスト選びがお見事なのです。
クイーンの『キラークイーン』やラズベリーズの『ゴー・オール・ザ・ウェイ』など、ポップな名曲がズラリなのです。ファーストにはビートルズの超ポップな名曲の秀逸カバー。

『アンダー・ザ・カバー』
『アンダー・ザ・カバー』

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