「月刊にいがた」さんで現在、コラム連載をさせて頂いております、田中です。毎月、新潟ロケ作品を1本ずつ、ロケのエピソードとともに紹介させて頂きたいと思っております。
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●そもそも田中さんって??
「新潟ロケ」と言ったらこの人、田中克典(たなかかつのり)さん。
新潟フィルムコミッション協議会 フィルムコミッションのアドバイザー。(2008年〜2017年9月はフィルムコミッション コーディネーターとして従事)
「映画で新潟を盛り上げよう!」という思いから、映画、テレビドラマ、CMなど、新潟県内においてのロケ撮影を誘致・支援する団体。実際のロケをスムーズに進めるためのサポート業務などを行なっている。
田中さんは業界にも太いパイプを持ち、新潟県内のロケ誘致で大活躍。趣味はもちろん映画鑑賞。あとはレトロ建築物探索。新潟県出身かと思いきやまさかの関西人です。
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早速ですが、月刊にいがたさんから「新潟ロケ地FILE」のお話を頂き、まず私の頭に浮かんだのがこの作品。
2013年に公開された『さよなら渓谷』。
映画『悪人』『怒り』の吉田修一による同名小説の映画化で、6年前の2012年11月に県内各地で撮影されました。(コラム担当編集者の貝沼さんは、この作品が新潟ロケだったことを、知らなかった…意外と知られてないのか!?)
深緑の渓谷で起こった幼児殺害事件をきっかけに暴かれる一組の夫婦の衝撃的な秘密を描くという作品で、監督は『まほろ駅前多田便利軒』『セトウツミ』を手がけた大森立嗣。
出演者は、7年ぶりの単独主演で過酷な役を演じきった真木よう子をはじめ、大西信満、鈴木杏、井浦新、新井浩文、木下ほうか、鶴田真由など実力派俳優が名を連ねています。さらに、大森監督の実弟・大森南朋も出演しているんですよ!
新潟県内のロケ地ですが、ホント多くの場所で撮影されています。
北から、村上市府屋のしらはま食堂、新発田市のJR月岡駅、新潟市東区の北越銀行物見山支店、新潟市中央区の植田旅館や沼垂テラス商店街、燕市粟生津の農道、そして写真の三条市のJR三条駅や本町商店街などです。
ロケ地のなかでも監督が特にこだわったのは、映画のなかで大きな意味を持つ夜の橋でのシーン。監督のイメージは、少しだけ街感がある橋、そして橋の歩道から川面までの距離も重要だというんです。
そこで私と制作撮担当者は、監督から出された条件に合う橋を見つけるべく、県内の橋を約90カ所もロケハンすることになったんです!
その結果選ばれたのが三条市にある「昭栄大橋」。
実は私、GW中に実際に行ってきました!
作品を観たあとは実際に行ってみてくださいね!
アフターロケは、俳優さんたちの宿泊地でもあった三条市本町にある大衆焼肉さんきらく、三条市本寺小路のBarモンツア、燕市の杭州飯店などで楽しんでいましたよ。
三条市本町にある「大衆焼肉さんきらく」では、真木よう子さんは役作りのためにオーラを消していたので、お店やお客さん、誰も気づいていなかったようすでした。
●新潟ロケ地
村上市、新発田市、新潟市、三条市、燕市
●作品『さよなら渓谷』(2013年公開)
監督:大森立嗣
出演:真木よう子/大西信満/大森南朋 ほか
販売元:キングレコード 価格:DVD1,900円+税