こんにちは。
編集部・霜鳥（しもとり）です。

私が大好きなパン屋さんを営む
大好きなご夫婦を紹介する連載、
『夫婦のパン』
第2回をお届けします。

今回ご紹介するのは
新潟市東区の人気店、
La Tableの佐藤社長ご夫妻です！
ではどうぞ。

夫婦のパン【第2回】

BOULANGERIE La Table［新潟市東区］

佐藤哲栄さん・姿子さん

「妻は私がほわっと話す理想を

形にしてくれる人（哲栄さん）」

「夫は“人間力”のある人

だなって思います（姿子さん）」

夫：佐藤哲栄さん
新潟市出身。
特技は水泳。
全種目が得意で（すごっ!!）
中学時代は県大会にも出場。
趣味は、食べる、作る、
教室で生徒さんに「お伝えする」など
料理に関する全般。

妻：佐藤姿子さん
新潟市出身。
4月7日生まれゆえ「しなこ」さんに。
独身時代は大手スポーツメーカーで
ウェアデザイナーとして活躍。
趣味はスポーツ
（現在は応援がメイン）。

まずはお店紹介から。

【BOULANGERIE La Table
（ブーランジェリーラターブル）】

大好きな人たちと囲む食卓に
脇役として添えてほしい――。
そんな思いを込めて
シンプルな食事パンをメインに
毎日約100種類を焼き上げているお店。
店内にはカフェ、
…et puis les chaisesが併設され
ランチやカフェ、モーニング（土日祝のみ）
を楽しむ人で賑わっています。

■おふたりのこれまで

夫「もともとは和食の板前でした。
24歳か25歳の頃、将来を考え
イギリスに留学していた兄を頼り
自分もイギリスに
語学留学することになりました。
そのさなかに旅行で足を運んだ
フランスの「食」に感動！
特にクロワッサンをはじめとした
パンのおいしさには
大きな感銘を受けました」

夫「それから東京のパン屋さんで
3～4年パンの修行を積み、
再びフランスへ。
現地でパンと食を学び、
帰国後は兄が社長を務める製粉会社で、
サラリーマンとして働き
粉のことを勉強してから、
31歳でラターブルを開業しました」

妻「独身の頃は、
東京のスポーツメーカーで
ウェアのデザインをしていました。
とにかくスポーツが大好き！
仕事で徹夜しても
朝テニスに行っていたくらいです。
メーカー退職後は新潟に拠点を移し、
フリーのデザイナーとして
東京や大阪を行き来していました。
中学の同級生だった主人と
再会したのは、30歳の時に開かれた
同級会の幹事として、でした」

夫「同級会から少し経った頃
ランコントル（万代シティ
ビルボードプレイス1Fにある
ラターブルの姉妹店）を
オープンするから、ボードを作ってと
彼女にお願いしたんです」

妻「そこから連絡を
取るようになって、
とんとん拍子で話が進み、
半年後に結婚することになりました。
中学の同級生で
お互いの出自を知っているから
話が早かったですね。
結婚を機に仕事を完全に辞めて
新潟に戻ってきました」

■過去お店を襲った最大のピンチは？

夫「小さなことはあるけど
それはお店を営んでいれば
みんな経験することだから…。
ピンチ、あんまりないんだよねぇ」

妻「でも裏を返せば
毎日毎日、何かしら
ピンチに襲われてるかも（笑）」

■ふたりの役割分担

夫「パン製造、調理。
あとは経営です」

妻「私はパン以外の
“作ること”全般かな。
ラターブルはパンのみならず
“手作り”がモットーなんです。
店内装飾は私が
手作りしていますし、
ポストカードやHPの制作も
私が行なっています。
もうひとつ、“新潟愛”も
ラターブルのモットーです。
小麦や野菜、果物など
パンには新潟食材を積極的に
取り入れていますが、
エプロンに亀田縞を使ったり
スタッフTシャツに萬代橋を
入れたりして、ここでも
新潟愛をアピールしているんです。
これらのデザインも私が
担当しています」

夫「私がほわっと話す理想を
形にしてくれるんです」

妻「デザインに込められた意味に
お客さんがふと気づいて
あ、そうなんだ！　と驚いて
くれるのがうれしいんですよね。
もちろん、制作仕事だけじゃなく
お店に立つこともありますよ」

■相手の尊敬できるところ

夫「高いクオリティを目指して
とことん仕事をするところ。
妥協しないんですよ。
半面、どうやったら
休んでくれるかなぁって
いつも思ってます（笑）」

妻「料理が上手（笑）！
実家の父も、夫が作る
ローストビーフが
一番うまい！　と言ってます。
それと人づきあいも上手ですね。
人との縁を大切にするし、
人を惹き付ける力を
持っている、
“人間力”のある人だなと思います」

■ふたりの好きなパン

夫「淳ちゃんの山型食パン。
自分の大切な人に
おいしいものを
食べてもらいたいという
原点に返ることができるパンです」

妻「クロワッサン。
今まで食べてきた
クロワッサンのなかで
一番おいしいと思います」

■編集後記

お店にお邪魔すると、
哲栄さんをはじめ、迎えてくれる
どのスタッフさんからも
「ラターブルが大好き」という
気持ちをいつも感じます。
それを姿子さんに伝えると
「そういう人が集まってくれるの。
きっと社長（哲栄さん）の
人柄なんだろうね」。
まさにその通りだと思います。

穏やかなお人柄のなかに
情熱を秘めている哲栄さん。
その哲栄さんの思い描く理想を
形にするのが姿子さん。
お店でお見かけする姿子さんは
「店を支えるしっかり者」
というイメージでしたが
いい意味で、それが見事に
覆されました（笑）。
しゃべり始めたら止まらない！
そのたびに、哲栄さんが
「ほらほら、聞かれたことに
ちゃんと答えて」と軌道修正する。
猪突猛進。なんでもとことん。
スポーツウーマンらしい
明るくフランクなお人柄に
すっかり魅了されました。
おふたりにじっくりお話を聞いて
ますますラターブルさんが
好きになったのでした。

■おまけ
霜鳥の好きなパン

『カレ榮（エイ）パン』
哲栄さんのお父さんのお名前をもらい、姿子さんが命名。コクのあるビーフカレーもおいしいんですが、中に刻んだ福神漬けが入っていて、甘さと食感がいいアクセントになっているんです。ラターブル不動の一番人気！　1個151円