新潟市には、潟や水田、里山、海岸保安林など、人との関わりで作られた自然環境がたくさんあります。越後平野にある湖沼のことを、新潟では昔から「潟(かた)」と呼んできました。市内に16ヵ所残された潟は、人が関わることで多様な動植物の生育や環境が保たれた「里潟」であり、自然と人をつなぐ、かけがえのない場所です。それぞれの潟では、地域の人が中心となって環境保全の取り組みや潟の特性をいかした催しなどを行なうほか、市民の憩いの場として親しまれています。まずは身近な潟に行って風に吹かれ、自然を感じてみましょう!
★新潟市は国内初となる「ラムサール条約湿地自治体認証」を受けました!
湿地の保全・再生、管理への地域関係者の参加や、普及啓発、環境教育などを行なう都市を認証するもので、新潟市は以下の内容が評価されました。
◎市の面積の44%が湿地
※同条約の湿地の定義では、湖沼や河川のほか、水田なども含まれる
・水田面積が全国1位
・信濃川と阿賀野川の二大河川がある
・同条約湿地「佐潟」含む16の潟がある
◎コハクチョウ越冬数全国1位など、豊かな自然環境
◎潟の保全・再生活動などへの、地域住民や団体の参加
新潟市内にある「潟」をいくつか紹介!
ラムサール条約湿地「佐潟」
周辺の砂層地形からの湧水でできた、小さな上潟と大きな下潟からなる淡水湖。コハクチョウなどの渡り鳥の集団渡来地として1981年に国指定佐潟鳥獣保護区に指定され、1996年にラムサール条約湿地に登録されました。植物は650種以上、昆虫類は1,000種以上、鳥類は210種以上確認されています。
★「ラムサール条約」とは・・・?
正式には「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」といいます。条約の基準に沿って登録された湿地が「ラムサール条約湿地」で、新潟市では1996年に「佐潟」が登録されました。
場所:新潟市西区赤塚
面積:約44ha
佐潟に隣接する施設「佐潟水鳥・湿地センター」
(新潟市西区赤塚)
館内ではスコープで野鳥の観察ができ、野外観察用に双眼鏡の貸し出しも行なっています。
時間:9:00~16:30
※11~2月の土・日曜は7:00〜。月曜(祝・休日の場合翌日)、12月29日(金)~1月3日(水)休館
入館料:入館無料
問:佐潟水鳥・湿地センター
TEL.025-264-3050
市街地に隣接する潟「鳥屋野潟」
新潟市中央区の市街地に隣接する潟。鳥類は180種以上確認され、冬には約4,000羽を超えるハクチョウが飛来します。潟マルシェなどのイベントや、潟内の栄養循環をよくするために「空心菜」を栽培するなど、市民団体により、さまざまな活動が行なわれています。
場所:新潟市中央区鳥屋野 ほか
面積:約158ha
新潟市内最大の潟「福島潟」
13本の河川が流入する新潟市内最大の潟。国の天然記念物オオヒシクイの日本有数の越冬地で、ヨシが島状に広がり、春には菜の花が咲き誇ります。毎年3月に、潟の環境保全のためヨシ原に火を付ける「ヨシ焼き」が行なわれます。植物は470種以上、鳥類は220種以上確認されています。
場所:新潟市北区新鼻甲 ほか
面積:約262ha
福島潟に隣接する施設 水の駅「ビュー福島潟」
(新潟市北区前新田乙)
屋上から潟と越後平野を一望でき、館内では潟の動植物や歴史の展示、潟の中のライブ映像を楽しむことができます。
時間:9:00~17:00
※月曜(祝日の場合翌日)、12月28日(木)~1月4日(木)、1月23日(火)〜28日(日)休館
入館料:一般400円、小・中学・高校生200円(1〜3階は無料)
問:水の駅「ビュー福島潟」
TEL.025-387-1491
角田山の麓の潟「上堰潟」
一度干上がり陸化しましたが、1993年から数年かけて復元した潟です。四季折々の花などが楽しめ、わらアートまつりなどのさまざまなイベントが行なわれる上堰潟公園内にあります。
場所:新潟市西蒲区松野尾
面積:約11ha
アカマツに囲まれた池「じゅんさい池」
市街地にある貴重な砂丘湖で、東池と西池からなります。東池にはスイレンやヒシ、西池にはジュンサイなどの水生植物が生育しています。
場所:新潟市東区松園
面積:西池約0.5ha/東池約0.3ha
その他にもこんなにたくさん「潟」があるんです!
■松浜の池(新潟市北区)
■内沼潟(新潟市北区)
■十二潟(新潟市北区)
■清五郎潟(新潟市中央区)
■北山池(新潟市江南区)
■北上の池(新潟市秋葉区)
■六郷ノ池(新潟市秋葉区)
■ドンチ池(新潟市西区)
■御手洗潟(新潟市西区)
■金巻の池(新潟市西区)
■仁箇堤(新潟市西蒲区)
★そのほかの潟について詳しくは「新潟市潟のデジタル博物館」ウェブサイトに掲載しています!
新潟市の鳥「ハクチョウ」を見に行こう!
ハクチョウが越冬のためシベリアから飛来しています。ハクチョウのような大型の野生生物が人々の暮らしているすぐ近くにいるのは、全国的にも珍しい光景です。ハクチョウのことをよりよく知って、観察してみませんか。「へ〜」と思うことがたくさんありますよ!
【ハクチョウに会える場所】
朝・夕方は「潟、川の中州、水辺」
ねぐらになっている潟や水辺にいます。おもなねぐらの福島潟、鳥屋野潟、佐潟には野鳥観察舎があるので、その屋上から観察するのがおすすめです
昼は「田んぼ」
落ちた穂や二番穂、草などの餌を食べたり昼寝をしたりしています
【ハクチョウの豆知識】
●新潟市はコハクチョウの越冬数が全国でもっとも多く、毎年1万羽が飛来する
●一度カップルが成立すると、生涯を添い遂げる
●体重が重いため、飛び立つには数十メートルの助走が必要
●餌を食べているとき、首を伸ばして見張りをしているハクチョウが必ずいる
→もっと知りたい人は新潟市に飛来するハクチョウの情報を掲載している「ハクチョウガイドブック」を見てみてください
野鳥の観察イベントに参加しよう
佐潟探鳥散歩
日時:11月11日(土)・25日(土)7:30~9:00
会場:佐潟水鳥・湿地センター
参加費:無料
問:佐潟水鳥・湿地センター
TEL.025-264-3050
福島潟オオヒシクイ案内所
日時:11月19日(日)・26日(日)6:30〜、12月3日(日)・10日(日)6:40〜、12月17日(日)6:50〜 ※各1時間(随時参加可)
会場:野鳥観察舎「雁晴れ舎」
参加費:無料
問:水の駅「ビュー福島潟」
TEL.025-387-1491
鳥屋野潟探鳥会
日時:11月26日(日)8:00~10:00
会場:県立鳥屋野潟公園内、あずまや「いやしの庭園」
参加費:無料 ※筆記用具が必要(双眼鏡、ポケット図鑑がある人は持参)。小学生以下は保護者同伴
問:新潟市環境政策課
TEL.025-226-1359
→おすすめスポットやマナーをまとめた「にいがた野鳥観察ガイドブック」はコチラから
DATA
- 問い合わせ先
- 新潟市環境政策課
- 問い合わせ先
電話番号 - 025-226-1359
- リンク
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市報にいがた 令和5年11月5日発行 2802号