自然エネルギーの島構想とは?
新潟県の離島である佐渡島・粟島は、豊かな自然と海に囲まれた環境のなかで、文化的な資源や、農林水産業や観光業など地域産業を発展させてきました。
その一方、エネルギー供給面では、ほぼ島外からの化石燃料の海上輸送に頼っており、環境負荷・災害リスク上の課題となっています。
「自然エネルギーの島構想」とは、佐渡島・粟島において、再生可能エネルギーの導入拡大により、エネルギー自給率を高めるとともに、地域経済の活性化や防災力の向上、そして豊かな自然環境の維持を図ることで、持続可能な循環型社会の実現を目指すものです。
再エネ提案に取り組む企業
地球にも家計にもやさしい選択、それが太陽光発電。
今回は、佐渡市内で太陽光発電の導入を積極的に提案している企業を2社、紹介します。
いずれも、自社の施設に太陽光パネルを設置し、業務用電力を自らまかなうことで、率先して持続可能な取り組みを実践している点が印象的な企業です。
有限会社 三浦電気
V2H(Vehicle to Home)とEVで電力の自給自足を実現
佐渡市内で電気工事業を営み、太陽光発電設備の提案・施工も行なう三浦電気では、社用車に4台の電気自動車を導入。さらに、急速充電器も導入しました。
太陽光で発電した電気を電気自動車に貯え、使用できるV2H (Vehicle to Home)システムをフル活用することで、自社の電気のほぼ100%(冬期は60~70%程度)を太陽光発電でまかなっています。
太陽光発電設備と電気自動車を率先して導入し、活用してきたことでノウハウが充実。その結果、佐渡島内のさまざまな事業所や一般家庭への太陽光発電設備導入工事の実績も増えてきています。
実際に太陽光発電設備を導入したお客さまからは、使用電力の「見える化」が図られ、エネルギーコストの削減、CO2 排出量の削減にもつながっていると好評だそうです。
「今後は、太陽光発電をフル活用するために、電気自動車と併せたV2Hの普及に向けて積極的に提案を行ない、佐渡島内の脱炭素推進に貢献していきたいです。屋内外問わず工事を請け負いますのでお気軽に相談ください」と三浦社長は語ります。
有限会社 三浦電気
●佐渡市下新穂
tel.0259-22-2897
渡辺産商株式会社
太陽光発電・蓄電池・V2Hの提案を行なう
両津港近くに本社を構える渡辺産商は、建設業関連製品の製造・販売を主軸としながら、「佐渡をクリーンエネルギーの島に」という企業理念のもと、島内での太陽光発電の普及と啓発に力を注いでいます。
2004年には、いち早く太陽光発電事業に着手。当初は知識も技術もゼロからのスタートでしたが、社外研修などを通じて積極的に学びを深め、着実にノウハウを蓄積してきました。
その豊富な知見と経験をいかした提案力と技術力を強みに、これまでに佐渡島内で約90件に及ぶ太陽光発電設備の工事施工実績を誇ります。
近年では、太陽光発電や蓄電池、V2Hに関する問い合わせも増えており、佐渡市民の環境問題への関心の高まりを感じているそうです。
一方で、太陽光発電に関する知識については、市民レベルではまだ十分に浸透していない実感も。そのために、何よりも「丁寧な説明」を重視し、太陽光発電のメリットだけでなく課題や注意点についても正直に伝え、納得いただいたうえで導入を進めることを大切にしているのだとか。
「狭い島内なので、疑問点があったらすぐに駆け付けられることが弊社のメリット。親身になって対応しますので、なんでもご相談ください」と話す担当の渡辺さん。再エネ導入を意識するユーザーにとって、頼れるパートナーと言えそうです。
渡辺産商株式会社
●【本社】佐渡市両津湊
tel.0259-27-3124
佐渡島内の自立エネルギーの重要性を、自分ごととして捉え、再生可能エネルギーの普及に力を入れているふたつの会社。いずれも、ただ提案するだけでなく、自社で太陽光発電を導入し、業務に活用することで、そのノウハウとメリットを自ら体感しながら提案している点がポイントでしょう。
さあ、皆さんも、太陽光発電の導入を暮らしの選択肢のひとつとして、検討してみませんか?
モデル事例および太陽光発電・電気自動車導入について詳しく知りたい方は、こちらのガイドブックもぜひご覧ください。
DATA
新潟県「自然エネルギーの島構想」
- 問い合わせ先
- 新潟県産業労働部 創業・イノベーション推進課 新エネルギー資源開発室
- 問い合わせ先
電話番号 - 025-280-5257
- リンク
-
新潟県「自然エネルギーの島構想」WEB


