長岡市三島エリアは古くから鋸(のこぎり)の製造が盛んで、明治から昭和にかけて実に60軒以上もの鋸鍛冶があったそう。しかし、使い捨て鋸が大量生産される時代の流れのなかで、現在製造を続けているのはこちら中長鋸製販1軒のみに。
その3代目である東賢一郎さんは、まさに伝統を現在に受け継ぐ手引き鋸職人。さまざまな使用目的に対応する鋸を製造しており、材料切断、熱処理から研磨、目立てに至るまですべての作業をひとりで行なっています。
用途に合わせて微細なテーパー加工(刃になる部分を三味線のバチ状に研磨)をするなどの緻密な技法は、ベテラン職人の東さんにしかできないもの。また、極限まで薄い鋸にフレームを付けることで鋸刃(のこぎりは)をまっすぐに張る「サンドイッチフレームソー」を考案するなど、利用者の側に立ち、いかに使いやすくするかを常に考えている東さんの製品は、いろんなシーンのプロに認められ、使われています。
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中長鋸製販の『ミニ鋸』
東さんの鋸の評判はついに海外にも届き、世界最高峰のヴァイオリン、ストラディバリウスの発祥地であるイタリア・クレモナの高名なバイオリン製作・修理職人エリック・ブロット氏も東さんが製造した『ミニ鋸』を使用! 世界最高峰のヴァイオリン、ストラディバリウスの緻密な修復には東さんの『ミニ鋸』が役立っているわけです。
この『ミニ鋸』には、刃渡り、厚さ、目数、刃の種類…など用途によってさまざな種類が用意されています。中長鋸製版で3,300円ほどから各種販売されています。
まさに「プロ仕様」の中長鋸の製品ですが、もちろん一般家庭で使用される商品もたくさん取り揃えています。『枝切り鋸240mm』(3,080円)は元部分が厚くなるように削ってあるのでコシが強く使いやすい剪定鋸。硬く粘りがあるため長切れするそうです。
また、鋸製造技術をいかした鎌も評判で、「あまりにも切れることで草刈り作業をする嫁の苦労もなくなる」という意味の名をつけた『嫁戻り鎌』も人気です。
現在、中長鋸製販の工場に隣接したショップにはさまざまな用途に対応する鋸のほか、鎌やナイフ、包丁などを販売。刃物研ぎ、目立てなども行なっています。
その切れ味と使い勝手のよさで世界にも認められた商品を、ぜひ実際に見て、試してみましょう。三島エリアには、世界に技術を評価されるこんな個性的なお店もあるんですよ!
DATA
中長鋸製販(なかちょうのこぎりせいはん)
- 住所
- 長岡市吉崎65
- 電話番号
- 0258-42-2657
- 営業時間
- 9:00~17:00
- 休み
- 無休
- 駐車場
- 3台
- リンク
- 中長鋸製販ブログ