私たちの日常生活を支える自治会・町内会、地域コミュニティ協議会などの地域活動が生み出す絆は、私たちの普段の生活を支えるだけでなく、災害など「いざというとき」にも協力し合い大きな力を発揮します。
高齢者支援や防災訓練の実施、地域の催しの運営など、自治会・町内会などが行なう地域活動は、私たちの暮らしに直結しています。今回はそんな地域活動について紹介していきます。地域活動の重要性を再認識しましょう。
地域課題の解決へ!地域コミュニティ協議会の取り組みを紹介
地域コミュニティ協議会は、小学校または中学校区ごとに、自治会・町内会を中心としたさまざまな団体などで構成される組織です。市民自治の推進を図るため、市民と市が協働し、地域のまちづくりや課題解決に取り組んでいます。
【角田地区コミュニティ協議会(新潟市西蒲区)】
多世代が集まって課題解決へ。みんなの居場所づくり
●地域課題を整理して、解決に向けた取り組みを考える
角田地区には地域ぐるみで子育てを行なう良い環境がありながらも、人口減少や高齢化などによって、高齢者の生活支援、子どもの遊び場や大人の集まる場所の確保、移住してくる人へのサポートなど、いくつかの課題がありました。そこで、「多世代が集まり、地域の課題を共有・解決できる場をつくろう」と、「みんなの居場所づくり」に取り組み始めました。
●取り組みの問題点を解消しながら、より良い方法を見つける
居場所づくりを考え始めたときに、昔は地域の海水浴場にある浜茶屋がみんなの集まる場になっていたことを思い返しました。かつての浜茶屋のように、多世代が交流できる場を地域に作ろうというアイデアが出てきた一方で、「どうやったら続けていけるか」「固定の居場所を作っても、家が遠い人は行きづらいのではないか」などの悩みも出てきました。悩みを解消するために見いだした方法が、「キッチンカーを活用した移動式の居場所づくり」でした。
●住民が集まる機会を増やし、多くの地域課題の解決へ
キッチンカーを活用する一番のメリットは、みんなが集まれる居場所をどこにでも作れることです。地域のさまざまなイベントにキッチンカーを出店することで、多くの人が集まり交流する機会をたくさん作ることができます。地域住民が交流する場が増えれば、困りごとに対応できる機会も増え、地域課題や困りごとを解決することができると考えています。これまでの取り組みでは、各種イベントに外部からキッチンカーを呼び、協議会のメンバーが手伝いをしながらノウハウを学びました。今後は、自分たちで食事と交流の場を作ってみるなど、さらに実践的な取り組みを進めていきたいです。
【岩室地域コミュニティ協議会(新潟市西蒲区)】
安心して暮らせる地域へ。空き家・空き地の利活用
豊かな自然環境に恵まれているものの、高齢化や人口減少が加速的に進んでいる同地域内の間瀬地区。地域の現状を明らかにするため、中学生以上の全住民にアンケートを実施。現状や課題を把握するとともに、アンケート結果のなかで関心の高かった「空き家・空き地」の問題に取り組むことにしました。住民が一体となって取り組めるよう「空き家マップ」を作成。これからは、家主との交渉や、社会実験などを含めた具体的な利活用方法の検討を進めていきます。
【西内野コミュニティ協議会(新潟市西区)】
地域の組織力向上へ。持続可能な地域づくり
西内野地区では、さまざまな地域活動が行なわれ、参加者も多くにぎわっている一方で、活動の担い手が高齢世代に偏っている課題がありました。課題解決のため、「多世代が関わり、地域活動を持続させる仕組みづくり」に取り組むことにしました。まずは、情報共有や意思決定などの改善のため、同協議会内に「運営会議」を設置。今後は地域住民にアンケートを行ない、結果の見える化や共有、検証を通じて、担い手の発掘や育成に取り組みます。
【上所校区コミュニティ協議会(新潟市中央区)】
みんなが使いたくなる駅へ。新駅を地域で育てる
令和7年春に開業予定のJR越後線・上所駅。みんなが使いたくなる駅を目指し「越後線一きれいな駅」をスローガンに、駅を大切にしていくための取り組みを開始しました。建設主体のJR東日本や市・区との継続的な連携づくりや、地域住民の活動参加促進に取り組んでいます。また、きれいな駅を守るための「上所駅サポート隊(仮称)」の結成に向け、ほかの駅の事例学習や調査を実施しました。今後は、具体的な計画作りと実験的な取り組みを行なっていきます。
もしも地域団体の活動がなかったら…身近な暮らしで困るかも
政令指定都市のなかで2位! 自治会・町内会の加入率
新潟市は地域コミュニティ機能が充実し、住民による自治・支え合いの意識が高い都市です。
気軽に問い合わせを。地域活動に参加しませんか?
新潟市内には、99の地域コミュニティ協議会があります。暮らしやすい地域や、安心・安全な地域づくりのために、住んでいる地域の活動にぜひ参加してみませんか。興味のある団体がある区役所に、気軽に問い合わせてください。
DATA
- 問い合わせ先
- 新潟市市民協働課
- 問い合わせ先
電話番号 - 025-226-1105
- リンク
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市報にいがた 令和6年7月7日発行 2818号