パーソナルジムパーソナルジム パーソナルジム
  1. Home
  2. ライフ
  3. 不要な心の壁を作らず、自然に接すればいい。性的マイノリティの理解につ…

不要な心の壁を作らず、自然に接すればいい。性的マイノリティの理解について「LGBTQここラテにいがた」のメンバーと一緒に話しました

対話・座談会シリーズ≪ちょっと話そう、人権のこと≫

  • 情報掲載日:2024.11.18
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

12月4日(水)~10日(火)の「人権週間」に向けて、あなたの周りで起きている人権問題を考えてみませんか?

みなさんは「LGBTQ」という言葉の意味をご存じでしょうか?

私たちが暮らす新潟県にも、性的指向や性自認を理由とする偏見や差別により「生きにくさ」を感じている人たちがいます。

このような問題を解消し、性的マイノリティに関する理解を深めるために活動する団体が「LGBTQここラテにいがた」です。

LGBTQここラテにいがた代表のあやかさん
LGBTQここラテにいがた代表のあやかさん

「LGBTQここラテにいがた」は、性的マイノリティなどの理由で生きにくさを抱える人たちの交流の場として、2020年に立ち上げられました。
すべての人たちが安心して生きることができる新潟を目指して啓発活動を行なっています。

代表のあやかさんをはじめ、メンバーのみなさんに日々の暮らしで感じていることを聞きました。

性的マイノリティの交流と理解、啓発の場が必要

「LGBTQここラテにいがた」の活動について教えてください。

あやか・新潟で暮らす当事者や、「アライ」と呼ばれるLGBTQを理解・支援する方たちが集まり活動している団体です。

月1回程度の交流会をはじめ、外部の講演会や研修会でお話をさせてもらったり、イベントでチラシを配布したりといった啓発活動に取り組んでいます。

設立から数年が経ち、交流会には新しい方がどんどん参加してくれるようになっています。

みなさんがそれぞれの不安や生きにくさを感じていて、「自分のことを話せる場があって本当によかった」と言ってくださる方も多くいます。

回を重ねるごとに交流会の必要性を感じています。

気持ちを正直に伝えることへの戸惑い。互いに理解できないモヤモヤ感がある

それぞれのセクシャリティで抱えている悩みは違うと思いますが、みなさんは日々の生活でどんな悩みや不安を感じていますか?
LGBTQここラテにいがた メンバーのまさきさん
LGBTQここラテにいがた メンバーのまさきさん

まさき・僕は女性として生まれましたが、5年前に海外で性別適合手術を受け、現在は男性として生活するトランスジェンダーです。

戸籍を変更する前は、自分の身体に違和感があり、「男性として生活したい」という強い気持ちがありました。

性別と見た目のギャップで怪しまれ、本人確認を何度もされるなど精神的に苦しかったです。

今は戸籍上の性別も変わっているので、日常生活で不便さを感じることはほぼありません。

LGBTQここラテにいがた メンバーのまさよさん
LGBTQここラテにいがた メンバーのまさよさん

まさよ・私の恋愛対象は自分と同じ女性で、今はパートナーのあやかと一緒に暮らしています。職場の方から「誰かと一緒に住んでいるの?」と聞かれても、嘘はつきたくないので「一緒に住んでいます」と答えます。

でも、「彼氏がいるの?」と聞かれると、ストレートには言えないので「いません」と答えることになり、モヤモヤ感を抱きます。ささいな雑談でも気を遣う場面があります。

LGBTQここラテにいがた メンバーのみのりさん
LGBTQここラテにいがた メンバーのみのりさん

みのり・私も先日、パートナーと一緒に行った家電量販店の店員さんに、「購入をお考えなら、ご家族の方と相談されてみては?」と接客を受けました。

パートナーは同い年なので友人に見られたようです。

悪気がある発言でないことは分かりますが、「私たちは家族なのに」とモヤモヤしました。

特別な対応や接し方はいらない。他者を理解しようと努めることは誰にでもできる

LGBTQの方たちを理解するために、誰にでも持てる視点や、心掛けられる行動はどんなものだと思いますか?
LGBTQここラテにいがた メンバーのエミさん
LGBTQここラテにいがた メンバーのエミさん

エミ・私がアライ(=LGBTQを理解・支援する人)としてできることは、言葉のニュアンスに気をつけることだと感じています。

性的マイノリティに限らず、誰にでも、不要な心の壁を作らないように、自然に接するのが理想です。

まさき・すべての人に対して「失礼な発言や暴言はよくない」という感覚を持っていれば、特別な対応や接し方のマニュアルは不要だと思います。

あやか・LGBTQ当事者は調査によりばらつきはありますが、10〜13人に1人の割合でいると言われています。

三大名字の「佐藤・鈴木・高橋」より多い数です。

みなさんと同じように新潟で生活していることを心の片隅に置いてもらえれば嬉しいです。

LGBTQここラテにいがた メンバーのあきさん
LGBTQここラテにいがた メンバーのあきさん

あき・アライとして活動する私が目指すゴールは「LGBTQという言葉をなくすこと」です。

カテゴライズがあるから「生きにくさ」を感じる人がいるし、それぞれが選んだ生き方を誰もが受け入れられる社会になったらいいと思います。

当事者の苦しみをすべて理解することは難しいかもしれませんが、理解しようと努めることは誰にでもできます。

理解の輪が広がり、それぞれができることを探していけばよいと考えています。

エミさんのバッグには、LGBTQの象徴であるレインボーのキーホルダー。アライを表明する行動としてレインボーグッズを身につけるという方法もあります
エミさんのバッグには、LGBTQの象徴であるレインボーのキーホルダー。アライを表明する行動としてレインボーグッズを身につけるという方法もあります

DATA

問い合わせ先
新潟県 福祉保健部 福祉保健総務課 人権啓発室
問い合わせ先
電話番号
025-280-5181
リンク
新潟県・新潟県人権啓発活動ネットワーク協議会特設サイト

関連記事