ひだりみぎ よこ パーソナルジム
  1. Home
  2. ライフ
  3. 生徒に1人1台! PCを使った教育「GIGAスクール」とは?

生徒に1人1台! PCを使った教育「GIGAスクール」とは?

1人1台のパソコンで変わる学校教育

  • 情報掲載日:2021.02.22
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

 

国は、児童・生徒向けに1人1台の学習用パソコンの配備と高速ネットワーク通信が整備された教育環境を実現する「GIGA(ギガ)スクール」を推進しています。GIGAスクールでは、子ども一人一人に合わせて、これからの時代に必要な資質・能力を育むことを目指しています。今回は、そんな「GIGAスクール」について、新潟市の取り組みを紹介していこうと思います。

まずは「GIGAスクール」について、担当者である新潟市学校支援課・小泉さんにお話を伺いました。

パソコンを使った教育「GIGAスクール」って?

新潟市学校支援課・小泉さん
新潟市学校支援課・小泉さん

なぜパソコンを使った教育が必要なの?

「現代の社会では、人工知能(AI)が家電に活用されるなど先端技術が生活に浸透し、リモートワークをはじめインターネットを使った働き方も拡大しています。子どもたちも日常的にインターネットを利用するようになり、パソコンやスマートフォンは鉛筆やノートと同じように生活に欠かせない物となっています。しかし、日本の小・中学校では、学習でパソコンを活用する割合が世界各国と比べて低い現状にあります。これからは、社会を生き抜く力の基盤となる『情報活用能力』を学校で育むことが大切になります。それを実現する環境づくりが『GIGAスクール』です」

 

教育はどうなるの?

「『人やものと関わり、共に活動し思いやりの心を育てる』という教育の本質は変わりません。パソコンを使い、授業で情報集計・分析をしたり、動画を見て学んだりできるようになり、より便利になります。また、家庭に持ち帰って学習に活用したり、非常時にはオンラインで学んだりすることも想定しています」

 

プログラミング教育って何?

「パソコンの配備とインターネット環境の整備に合わせ、小・中学校でプログラミング教育が必修化されました。パソコンの使い方やプログラミングの仕組みを学ぶだけでなく、例えば『新聞紙でタワーを作るためにはどうしたら高く、頑丈に作れるか』など、目的から逆算して結論を導き出す『プログラミング的思考』も学びます」

 

新潟市の取り組みは?

「今年1月に市立小・中学校などの全校に児童・生徒全員分のタブレット型のパソコンを配備しました。3月末までには校内のインターネット環境の整備が完了する予定です。また、教職員向けの研修も実施し、授業実施の体制も整えました。今年度はモデル校として小・中学校4校がパソコンを使った授業を先行実施しています。GIGAスクールはこれから本格化します。すべての子どもたちが不安なく平等に学べる環境を実現していきます」

 

すでに、新潟市内の市立小・中学校などの全校の生徒にタブレット型のパソコンを配備しているんですね!? ビックリです。私(30代女)の時代は、やっとパソコンが普及してきた位で「コンピューター室」なるものが学校にありました(笑)。今では1人1台タブレットですって! 信じられません…。

小林さんの話しにもあったように、今年度から新潟市内の4校がパソコンを使った授業を先行実施しているとのこと。そのなかの1校である上所小学校での取り組みを見ていきましょう。先生や生徒、保護者にも話しを聞いてみました!

 

モデル校・上所小学校の取り組みを紹介します!

【先生たちの声】体育×動画で体の動きを分かりやすく

まずは、教える側である先生にお話を伺いました。上所小学校6年生の担任・神子島強(かごしま つよし)教諭です。

上所小学校 6年生担任・神子島 強 教諭
上所小学校 6年生担任・神子島 強 教諭

「体育のマット運動の授業でタブレットを使いました。マット運動の『成功した動画』と『失敗した動画』を事前に児童のタブレットに送り、動きを比較することで体の動かし方のポイントに気付いてもらうようにしました。言葉だけでは伝わりにくい説明も、映像を使うと分かりやすかったようです。また、児童同士で運動の様子を撮影し合い、「成功した動画」と自分や友達の動きを何度も見比べ、自ら課題を見付けて挑戦する姿が見られました。これまでの授業よりも、みんなで教え合い、全体的に習得が早かったように感じます。ただ、動画に集中するあまり、実際に体を動かす時間が減ってしまったことが課題だと感じました。体育以外の授業も含めて、タブレットの利用と実体験のバランスを大切にしていきたいです」

持ち運びやすいタブレット。その場ですぐに撮影、確認ができる
持ち運びやすいタブレット。その場ですぐに撮影、確認ができる
開脚前転の動きを確認。「どこに手を突けばいいのかな?」
開脚前転の動きを確認。「どこに手を突けばいいのかな?」

 

 

【生徒たちの声】動画を見て頑張りました!

動画を使った授業について生徒たちはどう感じているのでしょうか? 上所小学校6年、高家ののかさんにお話を伺いました。

上所小学校 6年生・高家ののかさん
上所小学校 6年生・高家ののかさん

「動画を見ることでどこを直せばよいかが分かり、前よりもすぐにうまくなったと思います。道徳の授業でもタブレットを使いました。タブレットに入力した意見をみんなと見られて、発言が苦手な友達の意見も分かるので良いと思いました」

 

【保護者たちの声】子どもたちが自分から進んで学んでくれることを期待

保護者たちは「GIGAスクール」の導入をどう思ってるんでしょうか。期待!? それとも…。話しを伺ったのは、上所小学校のPTA会長、佐藤邦栄さんです。

上所小学校 PTA会長・佐藤邦栄さん
上所小学校 PTA会長・佐藤邦栄さん

「タブレットを利用した授業を見る機会がありました。子どもたちはこれまでの黒板やプリントを使って教わる授業よりも前向きな姿勢で、楽しそうに学習していたように感じました。また、先生のタブレットで児童全員の考え方や理解度をすぐに把握することができ、これまでよりも一人一人に合わせた個別の対応がされているようでした。GIGAスクールにより、子どもたちが自分から進んで学ぶことや、先生の細やかな対応を期待しています。保護者としてはタブレットの利用ルールが気になるところです。それぞれの学校でルールが示されたらしっかり確認したいと思います」

 

【GIGAスクールをサポートする企業の声】未来を担う子どもたちのために私たちができること

生徒たちに教える前に、まずは先生たちがパソコンを使った授業ができなければですよね。そのためのサポートをしてくれる企業「スクールサポート新潟 みらいず」の市川晃司さんにもお話を伺いました。

スクールサポート新潟 みらいず・市川晃司さん
スクールサポート新潟 みらいず・市川晃司さん

「私たちは、タブレッ卜の初期設定や先生が授業でタブレッ卜を使うためのサポートを行っています。先生の中にはタブレッ卜を初めて手にした人もいたため、事前研修などの準備が必要でした。そこで、先生がタブレットに抵抗感を抱くことのないように配慮し、タブレットを使った授業の良さを実感できるよう、研修プログラムを提供したりマニュアルを提示したりしました。タブレットの導入はこれまでの教育を変革していくと期待されています。未来を担う子どもたちのために、一日も早くタブレッ卜の活用が促進されるようにサポートしていきます」

 

★タブレット利用時の約束事
各学校の状況に応じた約束事を作っています。

・授業や委員会活動などで知識や能力を付けるために活用すること
・人権侵害など人を傷つけるような活用はしないこと など

★安全に向けた利用制限
タブレットには児童・生徒が勝手にアプリケーションをインストールできないように設定をしています。ウェブサイトの閲覧も制限をしています。

 

「GIGAスクール」とは何か…理解して頂けましたでしょうか? 私たち大人だって、インターネットが当たり前の時代。となると自ずと子どもたちだってインターネットが日常的になるのは当たり前。いずれ教室から黒板がなくなってしまうんでしょうか。それもそれで寂しい…よね!?

 

「GIGAスクール」についてもっと知りたい!

ホームページ「NIIGATA GIGA SUPPORT WEB」を開設しました! GIGAスクールについての最新情報や新潟市の取り組みの概要など、随時更新しています。

Information

問い合わせ先
新潟市 学校支援課
問い合わせ先
電話番号
025-226-3261
リンク
新潟市GIGAスクールサポーター
市報にいがた 令和3年2月21日発行 2737号

関連記事