北書店は、新潟市役所本館前のビル1階にある本屋さん。
売れ筋ではなくお客の顔を思い浮かべながら書籍を仕入れ、「つい隣に並ぶ本に手が伸びてしまう」ような特徴ある棚作りで本好きの心をくすぐります。
インストアライブやトークショー、朗読会などのイベントも多数開催。
ご近所のおじいちゃん・おばあちゃんが足を運ぶアットホームさの一方、著名な文化人にもファンが多く、全国誌の書店特集でもたびたび紹介されているお店です。
こちら北書店の店主が佐藤雄一さん。
古町の老舗書店・北光社に14年勤務。
店長を務めていましたが、北光社は2010年に惜しまれながらも閉店。
その後自らの店である北書店を開店しました。
趣味は散歩と雑談。
そんな佐藤さんがいまおすすめしたい3冊。
テーマありき、ではなく、おすすめしてもらった3冊から無理やり(笑)テーマをひねり出してもらいました。
それが「こんな時だからこそマイペースに」。
新型コロナウイルスの影響でなんだかいろいろあるけど、そんな今だからこそ読んでほしい3冊です。
北書店店主・佐藤雄一さんおすすめ
『こんな時だからこそマイペースに』な3冊
『骨折映画館』
田口史人・小林泰賢 著
円盤 800円(税抜)
「東京高円寺の不思議SHOP「黒猫」店主の田口さんが、あるとき鎖骨を折ってしまい、自宅療養中にすることがないからと、これまであまり馴染みのなかった日本映画をひたすら鑑賞すること1ヵ月、150 本分の感想が冊子にまとまった。アクシデントからの素敵な副産物。自分の好きな作品が高評価だと妙に嬉しかったりする。」(佐藤さん)
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「この本はこのあたりじゃウチにしかないかもなぁ」と佐藤さん。
手作り感のある装丁に温かみを感じます。
続編ともいえる『死闘編』もありますので、ぜひ北書店で手に取ってみてください。
『喫茶店の時代
あのとき こんな店があった』
林 哲夫 著
ちくま文庫 1,000円(税抜)
「明治大正昭和の喫茶店クロニクル。巻末の店名・人物別で掲載された索引を眺めるだけでもワクワクする。チェーン展開のカフェ全盛のいま、時に作家たちのサロンとなり、文学や美術が生まれる磁場としての喫茶店の物語は、もはやお伽噺の世界のようだ。数年前、版元の在庫がなくなり残念に思っていたが、今年の春に文庫化再登場。」(佐藤さん)
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「もうこの本は自分にとって読み物というより日用品」と佐藤さん。
ことあるごとに開いている一冊だそうです。
『ごろごろ、神戸。』
平民金子 著
ぴあ 1,600円(税抜)
「子どもと犬をベビーカーにのせ、ごろごろと街を歩く著者の、目線の先にある光景がなんとも魅力的。1 串50円のホルモンを、小学生たちが連れ立って食べている、そんなお店が縦横にひしめく市場を想像しては、その場に身を置きたい衝動に駆られると同時に、とりあえず近所の商店街を散策するか、という気分にもさせられる。」(佐藤さん)
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神戸というと観光地というイメージですが、ベビーカーを押しながら、そんな神戸の日常を切り取った、佐藤さんいわく「まちあるきエッセイ」。
紹介文にもありますが、神戸の魅力はもちろんのこと、地元の魅力を再発見するきっかけにもなりそうな一冊です。
Information
北書店(きたしょてん)
- 住所
- 新潟市中央区医学町2-10-1 ダイアパレス医学町101
- 電話番号
- 025-201-7466
- 営業時間
- 10:00~20:00(土・日曜、祝日は12:00~)
- 休み
- 第1・3日曜
- 駐車場
- なし
- リンク
- 北書店
- 備考