毎週土曜夕方6時から放送中のNSTスマイルスタジアム。毎月第4土曜には、料理家・村山瑛子先生と番組アナウンサーが地元農産物生産者たちを訪ねて、おいしい食と人とのつながりを紹介する人気コーナー『とれたて！えいっとレシピ』が放送されています。

今回は、JA北新潟が誇るブランド里芋「砂里芋（さりいも）」の産地、聖籠町を訪れました。

白くきめ細やかな断面を見た村山先生と飛田アナは、思わず「こんなに白いんですか？」「これ以上の白ってある？（笑）」と、その美しさに驚きの声をあげていました。

「砂里芋」は、収穫された約8〜9割が県外へ出荷されるほど人気を博しています。そのため県内では、まだ知らない方も多いかもしれません。

おいしさの秘密や栽培方法などは後半でご紹介します。まずは、この白さをいかした村山先生のレシピからお伝えしましょう。

『砂里芋と鶏肉のねぎ塩煮』

●材料

砂里芋…3〜4個
鶏もも肉…1枚 (300g)
小ねぎ…1/2袋
塩…小さじ1/2
酒…50ml
水…150ml

●作り方

（1）.鶏肉を大きめのひと口大に切る。「砂里芋」は皮をむき、大きいものは半分に切って水にさらす。ねぎは小口切りにする。

（2）.鍋にねぎ以外の材料を入れて火にかける。鍋が温まったら蓋をして10分加熱する。時々アクを取り、「砂里芋」をひっくり返す。「砂里芋」に火が通ったら蓋を外して汁気を飛ばす。

（3）.汁気がなくなったら小ねぎを加えて、ねぎの香りがしてきたら火を止める。お好みでゴマ油、コショウをかけてもおいしい。

「砂里芋」の持つ美しい白さが際立ち、ホクホク感とねっとり感が共存していました。塩だけで味付けされているのが信じられないほど、凝縮されたうまみが引き出されています。さすが村山先生！

さて、もう一品は餃子レシピです。

『砂里芋の揚げ餃子』

●材料（14個分）

砂里芋…2個
ベーコン（ブロック）…50g
餃子の皮…14枚
顆粒コンソメ…小さじ2/3
揚油…適量

●作り方

（1）.「砂里芋」を水でしっかりと洗って、皮にぐるっと一周切り込みを入れる。耐熱の皿に並べてふんわりラップをしたら、レンジで「砂里芋」がやわらかくなるまで4〜5分加熱する。

（2）.『砂里芋』の皮をむき、つぶしてコンソメと、角切りしたベーコンを入れてよく混ぜる。

（3）.餃子の皮に（2）をのせて、皮の周囲に水をつけて包む。

（4）.両面にこんがり揚げ色がつくまで油で揚げて完成。

カリッと揚がった皮と、中に入った「砂里芋」のホクホク感、口いっぱいに広がるベーコンのうまみがたまりません。

今回紹介したふたつのレシピは、ともに簡単です。ぜひ、お試しあれ！

JA北新潟産「砂里芋」知っトク情報

ここからは今回取材したJA北新潟産のブランド里芋「砂里芋」について、知っていると役に立つ情報をお届けします。

●「砂里芋」の風味や栽培方法などの特徴は？？

「砂里芋」は新潟県新発田市・聖籠町の砂地で栽培される里芋です。JA北新潟が商標登録しており、品種は「大和早生（やまとわせ）」が用いられています。

聖籠町の砂丘地で育つ「砂里芋」は、もっちりとした食感と上品な甘みが特徴です。栽培においては、水やりや肥料管理が重要で、使用する肥料は部会によって定められています。

JGAP認証も取得しており、安全・品質管理への取り組みも評価されています。

●いつ頃楽しむことができるの？

収獲時期は9月下旬～11月末で、出荷時期は10月上旬～3月下旬です。

●注目してほしいポイントは？

本来、里芋は砂地には合わないとされていましたが、あえて砂地で作ることで、芋肌がきれいで中身は白く、ぬめり感が強いという特徴が生まれました。

また、身の締まりがよく煮崩れしにくいうえ、養分が蓄えられ芋のうまみがしっかりのっているという点もポイントです。

きめ細かな肉質とねっとり、もっちりした食感が評判です。

●保存方法について教えて

新聞紙で包むなどして乾燥を防ぎ、風通しのよい低温にならない場所で保管してください。

●JA北新潟産「砂里芋」のおすすめ購入スポットは？

新発田こったま～やを紹介します。

新発田市・聖籠町地域の農畜産物を中心に、「地場産」にこだわった商品を販売しています。

出荷者直伝の「農家レシピ」や、食育ソムリエ資格を持つ「スタッフレシピ」も多数設置し、地場産品を手軽においしく食べてもらえるよう工夫しているそうです。

なお、JA北新潟には、新発田こったま～やのほかにも、胎内ふれあい逢菜館、村上よれっしゃ・こいっちゃの3つの直売所があって、ポイントカードは3店舗共通。各店舗それぞれで行なわれるイベントをまわり、直売所巡りを楽しんでください。

11月23日（祝）は毎年恒例の『こったま～や収穫祭』が開催されます。地場産の農畜産物販売や生産者による対面販売など、楽しいイベントが盛りだくさん。

また、11月29日（土）・30日（日）には『仮決算フェア』が開催されます。期間中はポイント3倍デーとなり、大変お得です。

さらに、新年の初売りでは、毎年好評の福袋を販売。越後姫やおすすめ商品など、品揃えを充実させる予定です。

JA北新潟農産物直売所 新発田こったま～や
新発田市島潟1341-1
tel.0254-20-8801
営業時間 9：00～18：00
定休日 毎月第2・第4火曜

JA北新潟 この一品もおすすめ！

今回のテーマ「砂里芋」のほか、JA北新潟が今おすすめする商品を、新発田こったま～やの店長・窪田さんが案内してくれました。

それが「今摺米（いまずりまい）」です。

現在はお米の価格が上がり、気軽にさまざまなお米を食べ比べすることが難しくなっています。

こったま～やでは、地場産の「コシヒカリ」「こしいぶき」「新之助」を、必要な分だけその場で精米する「今摺米（いまずりまい）」として購入することができます。

鮮度と食味が抜群なおいしいお米を楽しみたい人、食べ比べしたい人は、ぜひ、こったま～やへ！

栽培に不向きな環境を強みに変えた「砂里芋」の極上品質

今回の『とれたて！ えいっとレシピ』では、聖籠町で「砂里芋」を生産する小林さんと、JA北新潟 営農販売部 園芸課 神田さんに登場していただきました。

訪れた場所は、収穫シーズンを迎えた「砂里芋」の圃場。さらさらとした砂地ですが、この土があるからこそ、白く美しい肌質で、強いぬめりが特徴の「砂里芋」ができあがるそうです。

「砂里芋」の栽培は、まず4月に種芋を植えて、マルチ（畝に貼ったビニールシート）を張って定植する作業から始まります。

砂地で水はけがよいため乾きやすく、栽培には手間がかかるそうです。夏場は毎日水を与えたり、追肥や栄養を与えたり、土寄せをしたりと、作業は多岐にわたります。

これほどの砂地での里芋栽培は全国的にも珍しく、「究極の環境で作っている」といわれるほど。今年の夏は雨が少なかったうえ、昨今は資材の高騰もあり、とくに苦労が多かったとのこと。

JA北新潟管内では、最初はわずか3軒からスタートしましたが、今や生産者は18軒。そして、たった15年で全国トップクラスの評価を獲得するにいたりました。小林さんは「小さな産地ですが、これだけ評価してもらってうれしいですね」と話してくれました。

これは、生産者である小林さんとJA北新潟の神田さんによる、厚い信頼関係と日頃の連携の賜物でしょう。

「小林さんは頼りになります。いつもきれいな『砂里芋』を作ってくれます」と神田さんが語れば、小林さんも「神田さんはいつも一生懸命。全国展開で販売してくれるので助かっています」と販売努力に感謝を述べていました。

その後、飛田アナと村山先生は収穫作業を見せてもらいました。

実際は機械で作業しますが、飛田アナと村山先生が手で掘ってみたところ、かなり手こずりましたが、なんとか堀り上げることができました。

「砂里芋」は1株から40～50個採れるそうです。親芋、子芋、孫芋とありますが、形がよくておいしいのは孫芋。ただし、子芋は煮崩れしにくいなどの利点もあり、料理によって向き不向きがあるそうです。

ちなみに「砂里芋」として出荷されるのは、子芋と孫芋のみです。

小林さんの作業は収穫した後、すぐに出荷して終了というわけではありません。収穫期に掘り出した「砂里芋」を乾かし、その後ハウスで温度管理しながら保管します。

さらに、子芋、孫芋をバラす作業や、サイズ別に選別する作業を経て、箱詰をして出荷となります。その作業は収穫後、翌年3月まで続きます。

そのなかで、形がよくきれいな孫芋が来年の種芋となります。つまり「砂里芋」の生産作業は一年を通して行なわれているのです。今年は天候の影響もあり、小ぶりですが、おいしい「砂里芋」ができたそうです。

最後に今後について尋ねると、小林さんは「『砂里芋』は食材としては派手さはなく素朴ですが、いろいろな料理に使えます。現在、高い評価をいただいておりますが、それを維持しつつ、より多くの方々に召し上がっていただきたいですね」と語りました。

そして、神田さんは「現在は全国にたくさん出荷していますが、もっと地元にもPRしていきたいですね。口が肥えている県内の皆さんに『砂里芋』を食べていただきたいと思っています」と、地元での消費拡大に意欲を見せてくれました。

最近は若い生産者も加わってきていそうです。今後、さらに多くの人が「砂里芋」を楽しめるようになるといいですね。

注目情報【JA北新潟産「砂里芋」をプレゼント】

●JA北新潟産「砂里芋」子芋・孫芋食べ比べセット2kgを5名にプレゼント！  詳しくは下記『スマイルスタジアム』WEBサイトのプレゼントページへ。※応募締切2025年11月26日（水）

NST新潟総合テレビ『スマイルスタジアム』番組ホームページ

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