百花園の『あんこぷりん』

大粒の栗をまるごと使った銘菓『月志露（つきしろ）』や『生キャラメルの羊羹』で有名な百花園。

明治15（1882）年から現在の場所で営業を続けている県内でも屈指の老舗菓子店に、2024年の6月に登場したばかりの新商品が『あんこぷりん』です。

なめらかな食感のプリンの上にのせられているのは、ツヤツヤとした見た目もおいしそうな粒あん。

厳選した北海道産小豆の粒がしっかりと残るように丁寧に練り上げられています。

砂糖を入れる量やタイミングを細かく調整し、水飴も加えることで甘さはしっかりありながら、すっきりしていてしつこくない後味に。

蒸すのではなく寒天で固められたという涼やかなプリンと一緒にスプーンですくい口へ運べば、暑い日にもぴったりのさわやかな甘さを楽しめます。

「コーヒーとの相性もよいと思うので、普段あまり和菓子を身近に感じていないような若い方にも食べてみてほしいですね」と百花園5代目で、和菓子製造一級技能士の太田新太郎さん。

永年受け継がれた老舗の伝統に、フランスで修業した洋菓子の知識や技法も取り入れた新しい和菓子が、これからも店頭に並んでいくのが楽しみです。

この情報は、月刊にいがた2024年8月号に掲載されたものです。