菓匠庵寿堂の『スギサキアイス 宇治金時』
子どもの頃から、神社の境内に面したテントの下で食べる、スギサキさんのアイスが好きだったんです」と話してくれたのは、菓匠庵 寿堂(かしょうあんことぶきどう)四代目店主の鈴木健太郎さん。
新発田っ子に長年愛されてきたソウルフード『スギサキのアイス』を継承した人物だ。「材料の仕入先やメーカーも引き継がせてもらっただけでなく、はじめは引退すると言っていたスギサキの従業員さんも、今では寿堂のスタッフとして働いてくれています」。
オリジナルを忠実に継承しながら、『宇治金時』と『金時』で使っているあんこは、アイスのために寿堂が新しく練り上げたもの。
すっきりとした甘さが特長の「スギサキアイス」に合わせ、小豆の風味を感じるギリギリの低糖度で炊いている。
「和菓子の世界では通常、凍ったあんこは食べないので、食感には気を使いました」。
『スギサキアイス』を食べ続けられることに感謝しつつ、夏を楽しみたい。
また、寿堂ではアイスの継承と同時にイートインスペースを備えた甘味処を新設。
樹齢400年を数える松の木陰で味わう、作りたての『本わらび餅』(1,300円)や『かきごおり』(1,200円〜)も絶品だ。
奥にそびえる松の木は、保存樹木として昭和51年に新発田市から指定されている『寿松』。
武家屋敷跡に盆栽の松を移植したものが育ったと伝えられ、市街地でこれほどの黒松は数少ないそう。
そんなテラス席でいただく『本わらび餅』(1,300円)は、ぷるんとした食感とやわらかな口当たりが絶品です。
本わらび粉を水で溶かすとねずみ色になり、さらに練っていくことで黒く照りのある状態に。
注文してから作り始めるので、運ばれてくるまでに10分ほどかかりますが、できたての『本わらび餅』は格別のおいしさ。
かき氷で冷やしてあるのですが、ほんとうにやわらかくて箸でつまむのも難しいほど。
きな粉と黒蜜でどうぞ。
DATA
菓匠庵寿堂
- 住所
- 新発田市大手町4-1-16
- 電話番号
- 0254-22-2831
- 営業時間
- 9:00〜19:00(日は〜16:00。甘味処は10:00〜LO16:00)
- 休み
- 火(祝の場合は営業)休ほか
- 席数
- 8(+テラス席8)
- 駐車場
- 提携あり
- リンク
- 菓匠庵寿堂のInstagram