スープの表面を覆い尽くす大量の背脂。箸を入れ、麺をつかむと圧倒的な存在感の極太麺がスープをまとって顔を出す。不規則ウエーブの手もみ縮れ麺。ゆで時間は実に8分という長さだ。
「提供に時間がかかってしうのは申し訳ないけど、この麺が好きでみんな来てくれるから」と店長の入澤さん。
製麺所から納入されたばかりの麺は、すぐに使うことはせず、寝かせてから使用。入澤さんいわく「麺は生き物」。熟成することで麺はキリリと引き締まるという。
醤油味のスープは見るから濃厚そうだが、口に含んでみると深いコクを感じつつも意外にもあっさり。手もみ麺とスープとのからまり具合、そして口に入れたときの味のバランスを最重要視した結果だという。

入澤さんが目指すのはシンプルに「分かりやすい味」。「スープの中に何が入ってるんだろう？ と思われるよりは、ニンニクだ、ショウガだ、ってストレートに感じてもらえる方がいいかなって（笑）」。

背脂ラーメン店の新鋭として創業したのが10年前、長岡南越路スマートICにほど近い現在地に移転したのが2年前。場所は変われど、多くのファンに支持され続けている。