かつて塩沢には野生のハッカ草が多く、塩沢の冬の気候を利用して精製したハッカの結晶・薄荷圓(はっかえん)が万病の妙薬として販売されていました。
古くからその製造に携わってきたアオキ菓子店には、江戸時代に作られた「薄荷圓」の看板が今も残っています。
アオキ菓子店といえば、このハッカを原料とした『はっか糖』でおなじみです。
江戸時代中期から製造が始まったと言われ、12代目となる現店主・青木則昭さんの時代まで、変わらぬ製法で作り続けられています。
今回紹介する『薄荷葛きり』は、青木さんが古文書で見つけた「薄荷の精製に使用した葛粉を夏になると水で溶き飲用していた」との一説をもとに創作したもの。
2008年から試作を重ね、2年がかりで商品化にこぎつけました。
喉越しのよさに加え、夏向けに作られたことからハッカを強めにきかせており、ひとすすりでもかなりの清涼感!
心地よい甘みの後、喉の奥からすーっと涼しさがやってきます。
「当初は夏のみの販売でしたが、3月頃になると関東方面からの問い合わせの電話を多くいただくようになったんです。聞けば、空気が乾燥して喉が荒れた時にこの清涼感がちょうどいいんだとか。ですから、今では3月中旬から10月まで販売しているんですよ」と青木さん。
ムシムシと暑い夏の新潟では、やはりつめたく冷やして味わうのが一番です。
DATA
アオキ菓子店
- 住所
- 南魚沼市塩沢81
- 電話番号
- 025-782-0047
- 営業時間
- 9:00~18:00
- 休み
- 不定休(8月は17日火~19日木、23日月・24日火が休み)
- 駐車場
- 4台
- リンク
- アオキ菓子店
- 備考