『ゆか里(り)』は金平糖のような見た目の小さなお菓子。
新潟で一番古いお菓子と言われ、今では明治33年創業の明治屋ゆかり店ただ一軒のみで製造されています。
ここで『ゆか里』を作っているのが4代目の川崎明広さん。
以前は味噌製造会社で工場長を務めていましたが、工場が閉鎖になり、奥様のご実家であるこの店を手伝ったのが、後を継ぐことになったきっかけ。
「ちょうど上古町のhickory03travelers さんで『ゆか里』を『浮き星』として販売してくれるようになり、種類も製造量も増えて忙しくなっていたんですよね。それに対応するのに一生懸命で今に至るという(笑)」。
『ゆか里』はぐるぐると回る高温の釜にもち米でできた粒あられを入れ、砂糖蜜を少しずつかけてはかき混ぜ…を繰り返して作られます。
完成までに7時間。
忍耐力のいる仕事です。
「私は一気に作るほうが性に合っていたけど、川崎くんは乾燥機を上手に使って休憩を挟みながら作る。私も自分のやり方でいろいろ変えてきたから、きっとこれからも変わっていくでしょうね」と3代目の小林幹生さん。
一時は廃業も考えていたと言いますが、職人としてのキャリア十分な、頼りになる後継ぎができてうれしそうです。
「伝統のあるお菓子なので、広く全国で知ってもらえるよう、少しでもいいものを作っていきたい」と川崎さん。
味も製法も少しずつ進化しながら、『ゆか里』作りはこれからも続いていきます。
Information
明治屋ゆか里店
- 住所
- 新潟市中央区湊町通1ノ町2599
- 電話番号
- 025-222-6613
- 営業時間
- 9:00~18:00
- 休み
- 日曜、祝日
- 駐車場
- 1台
- 備考