食材の宝庫として名高い村上で150年以上愛され続ける割烹料理店。
『ミシュランガイド新潟2020特別版』では一つ星を獲得しています。
「地産地消は当たり前です。そこに村上の食文化や歳時記を合わせることで、ここでしか味わえない料理を提供しています。とはいえ、まだまだ模索中ですけどね」。
そう話してくれたのは、店主の山貝真介さん。
煮方などの裏方全般を担当する弟の亮太さんとともに飽くなき探求心でお店を支えているが、ふたりは最高のパートナーであり、ライバル。
同じ京都の調理師専門学校で和食を学んだ後、真介さんは京都で約5 年修業をして新多久へ。
亮太さんは京都で修業を続けていたが、新多久が2006年に火災で全焼したのを契機に店に戻り、ふたりで再スタートを切りました。
実は亮太さんは、元々家業を継ぐ気はなかったそうだが、この時に「家族
で力を合わせなくてはダメだ」という使命感にかられ、店に戻ることを決めたそうです。
大正ロマンをイメージして再建された新生新多久では、春にはサクラマス、夏には岩ガキや三面川のアユ、秋にはサケ、冬にはノドグロやズワイガニなどの旬の魚介や村上牛をコースで堪能できる。なかでもさまざまな食材を盛り合わせた八寸はとっておきの一品。
「全体を通して季節感や歳時記を感じてもらえるようにコースを組み立てています。こういったことを伝えていくのも料理人の役目だと思っているので」と亮太さん。
最後に今後の目標を真介さんに尋ねると、「遠いけど行きたいと思ってもらえるような魅力ある店にすることです。現状維持は停滞と同じ。料理の質やおもてなしをもっと突き詰めていきたいです」。
Information
割烹 新多久
- 住所
- 村上市小町3-38
- 電話番号
- 0254-53-2107
- 営業時間
- 11:30~LO13:30/17:00~LO20:00
- 休み
- 水休ほか
- 席数
- 20席
- 料金
- コース:昼3,000円(税抜)~、夜5,000円(税抜)~
※要予約 - 駐車場
- 10台