築100年以上にもなる古民家をリノベーションして作られた岩室温泉のイタリア料理店・KOKAJIYA。
店名は、地元にも知られているこの家の屋号に由来しているという。
かつて使われていた家具をインテリアとして配置したり、再利用しておしゃれな照明器具を作ったり、当時の雰囲気を残しつつも現代の要素も加わった心和む空間です。

「地元の方たちの中に、これまで見慣れた風景は残したいという気持ちがあって。
まったく新しいレストランにするのではなく、〝民家以上レストラン未満〞のような空間づくりを意識しました。街にある古きよきものはいつまでも残しておきたいですもんね」
と熊倉さん。

そんな最高の雰囲気のなか味わえるのは、野菜や魚介など地元食材を積極的に取り入れた創作イタリア料理。
コースは季節の移ろいとともに古きよき空間で地元の魅力を循環させる使用する素材と内容が替わっていき、空間と見事に調和した美しいメニューの数々を堪能できます。

「僕はこれまでにイタリア料理店で修業をしていた経験がなくて。
誰かに教わったというベースがないだけに、農家さんやお客さん、いろいろな人たちから発想を吸収させてもらって、イタリア料理に捉われず自由に料理を表現しています。
だから年々料理の表現方法が変わっているんです」

また、熊倉さんは狩猟の免許を取得しており、なんと自ら獲ってきたジビエ肉の料理も提供しているんです！

「この土地に根ざした食材を使うことを常に心掛けています。
それをいかして作った料理をお客さんに食べに来てもらい、この街を循環させていきたいですね。
今後は自分の畑を持って、自分の視点で見極めた野菜を使った料理も提供していきたいです」。

熊倉 誠之助（くまくら せいのすけ）さん
1979年6月14日生まれ

2013年にKOKAJIYAをオープン。
古民家再生にも積極的に取り組む。
今後新たな店をオープン予定！