「佐渡に来たんだったら金鶴を飲んでいけっちゃ」。島内の居酒屋のカウンターでたまたま隣に居合わせた地元の人にかけられた言葉です。
この言葉こそ、島内で暮らす人たちのリアルな気持ちだろうし、『金鶴』というお酒が、地元でずっと愛され続けている何よりの証拠だと感じました。
大正4年、佐渡市の旧沢根町で創業した加藤酒造店は地域の酒蔵として親しまれ、代表銘柄の『金鶴』はそこに住む人たちの暮らしに寄り添う地酒として今もなお多くの人たちに飲まれています。生産量の6割以上が島内での流通ということからも、いかに佐渡で愛されているかが分かってもらえると思います。
では、そんな加藤酒造店のトピックをご紹介しましょう。
佐渡の地酒であることを大切に
全量佐渡産米を使った酒造りを展開しています。
平成28年から酒造りの原料に使用する酒米をすべて佐渡産に変更。
島内の農家と協力しながら“米から手掛ける酒造り”を実行しているのです。佐渡産の米は魚沼や岩船地域と肩を並べるほど評価が高いので、それを使って醸す日本酒がおいしいのは必然なのです!
また、トキが舞う島の自然環境を守るため
酒蔵としてできることを追求しています。
佐渡特有の生物の多様性を守っていくことを使命と考え、
トキの餌場となる田んぼの環境改善にも力を入れています。
秋限定の季節商品『上弦の月』には自然栽培の越淡麗。
『純米 拓』には無農薬栽培のたかね錦を使用し、
佐渡の自然と寄り添った酒造りを積極的に行なっているのです。
「派手さこそないですが、質実な佐渡の地酒という姿勢だけは昔からずっと大事にしています。うちのお酒が佐渡の人たちにとっての安らぎになっているのは嬉しいことですし、少しずつ島外の方にも飲んでいただけるようになってきているのはありがたいことです」と加藤一郎専務。
豊かな佐渡の食文化の一端を担う酒蔵として、これからもうまい地酒を醸していってくれることでしょう。
Information
加藤酒造店
- 住所
- 佐渡市沢根炭屋町50
- 電話番号
- 0259-52-6511
- リンク
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加藤酒造店