著名人に「明日、地球が終わるとしたら最後に何を食べるか?」を尋ねる、久米宏が司会を務めた『ニュースステーション』の企画「最後の晩餐」。
新潟が世界に誇るプロレスラー、ジャイアント馬場さんはそこで「豆の入った大福」と答えている。
馬場さん亡き後、奥様の元子さんにインタビューする機会を得た。
「馬場さんは毎日リヤカーを引きご実家の八百屋さんのお手伝いをしていたんです。でもね、売り上げを少し失敬しては甘いものを買って食べていたらしいんですよ(笑)」と伺っていた。
「おそらくそれはウチのことです(笑)。時々店の脇にリヤカーを止め、『豆大福』なんかを買いに来ていたそうです。お釣りを渡すと小銭がどこに行ったかわからないくらい手が大きい。「おっきぃねぇ」と言うと、しょうし(はずかし)そうにしてたわねぇと母から聞きました」。
三条のつるがやは二百年続く老舗菓子店で、『豆大福』は創業時からの看板商品。
40キロ近くある重い杵と石臼で餅をつく。
もち米は新潟産のこがねもち。
コシの強い餅が大福の命だ。
小豆と餅に加える大豆は北海道産、塩は沖縄産。
「いい材料を仕入れ昔と変わらぬ製法で作る。当たり前のことを愚直にやっているだけです。今の時代、残さないと残らないですからね」と七代目。
甘いもの好きの馬場さんは子どもの頃から本物の大福を故郷・三条で楽しんでいた。
Information
創業文政敦賀屋長吉 つるがや
- 住所
- 三条市本町4-3-17
- 電話番号
- 0256-33-0314
- 営業時間
- 9:00~19:00
- 休み
- 無休
- 駐車場
- 1