「地元にこんなにいいものがあるのだから、多くの人に知ってもらいたい」と店主の市村さん。
それが、昔から妙高山麗で栽培されていた在来品種の「こそば」や「妙高在来蕎麦」。
改良品種が多く栽培される今、この地域だけにわずかに残る貴重なそばに魅了された市村さんは、「こそばのよさをいかしたい」と考え、試行錯誤の末、石臼での手挽きにたどり着きました。
潰すのではなく、切るように挽くことで、そば本来の風味を最大限に引き出すのです。
10 人前の玄そばを製粉するのになんと約2時間もかかるんだとか…!
この粉で打ったのが、土・日曜各 10 食限定で提供する『手挽きざる蕎麦』(1000円税込)。
電動石臼で挽いた粉で打つ、もっちりとした食感が楽しい定番『ざる蕎麦』(800円税込)もいいですが、手挽き粉で打ったそばは歯切れのよさが抜群で香りをさらに強く感じることができます。
いずれも、カツオ節などからとったダシに2週間寝かせたかえしを合わせたつゆで味わいます。
そば本来の風味を楽しんでほしいと、薬味にワサビを付けないのもこだわりです。
市村さんは毎朝、「一本棒、丸延し」という日本そばの基本となる打ち方で、この地域の里山に自生する山菜・オヤマボクチの葉の繊維をつなぎに使って打ちます。
小麦粉とは違った特有のコシが生まれ、食感がよくなるとか。
「これからもこの地域の食文化を後世に伝えていきたい」と笑顔で話してくれました。
Information
古流手打ちそば処 こそば亭
- 住所
- 妙高市大字美守681-1
- 電話番号
- 0255-72-8628
- 営業時間
- 11:30~そばなくなり次第終了
- 休み
- 月火、12/25(水)~1/3(金)
- 席数
- 22席
- 駐車場
- 6台