肌寒くなるとつい足が向いてしまう店。
アツアツの甘いもの。
考えただけで顔がほころぶ。
万代シテイに近いのになぜか下町情緒の残る場所。
流作場五差路近く、沼垂に向かう道沿いにある、あま太郎。
米寿を迎えた先代の星野芳雄さんが奥様の美代さんとこの地に店を構えたのが昭和37年。
今や先代ご夫婦が店に立つことはないが、二代目の星野光男さんにすべてが引き継がれている。
あま太郎のたい焼は、あんこが皮から見えるほどの薄皮なのに、皮とあんのバランスが絶妙だ。
「皮は小麦粉、ふくらし粉、上白糖…配合は企業秘密です(笑)…ただし卵はハンパない量です。あんに使う小豆は北海道十勝産。まぁ、普通のものです。先代はいろいろ試行錯誤し高級な小豆を使った時期もありましたが、粘りが出すぎてたい焼には合わなかった。「やっぱりこれだなぁ」って選んだものを今も使っています。小豆と上白糖水飴、塩だけ。私の代になって変えたものは何ひとつありません」。
あえて、「たい焼の魅力とは?」と聞いてみた。
「庶民的なお菓子。なくてはならないものです。甘さ控えめを売りにしているところがあるじゃないですか。それじゃあ、甘いもの好きは許せないんです。寒い時なんかアツアツを食べたくなる。だってうまいじゃないですか(笑)」。
我々も作り手も、たい焼に恋する気持ちは何も変わらないのである。
Information
あま太郎
- 住所
- 新潟市中央区東大通2-10-14
- 電話番号
- 025-244-0794
- 営業時間
- 10:00~18:00(祝は〜17:00)
- 休み
- 日休
- 駐車場
- なし