2019年7月、里仙は東京進出を果たした。
多様性ある和の文化。その魅力が詰まった空間「まるごとにっぽん」。浅草だ。
「お江戸の人は粋ですからね。そこでウチのもなかを食べていただけるか。
新潟らしさ――里仙のもなかの皮が私はポイントだと思っているんです。
新潟のもち米を使って焼いた皮と北海道十勝産の白インゲンと小豆。このマッチングはなかなかのものではないか」と三代目社長の佐藤紳一さん。皮だけ食べて驚いた。良質なあられだ。
「もなかを食べたら皮が口にベタッて貼り付くことあるでしょ? ウチのはないんです。
潟東のもち米を使っています。そこにあんをつめる。もなかは作り立てがおいしいかというとそうじゃない。
夏場は2日、冬場は3〜4日。あんと皮がなじんで、食べるとまるでお餅です」。
さて、肝心なそのあんだ。里仙のもなかは白あんと赤あんの2種。創業当初は白インゲンを使った白あんだけだった。
「おじいさん(創業者)は研究熱心な人。もなかというお菓子を一段上のランクに上げることを目指したんです。
でも、「小豆のもなかはないのか?」とお客さんに言われた。でも、ただの小豆ではなく、白インゲンと小豆の半々のあんをこしらえた。だから赤あんなんですよ」。
白あんはあっさり。赤あんはこってり。里仙のもなかは、昔から個性的な新潟銘菓だったのだ。
Information
里仙 本店(さとせん ほんてん)
- 住所
- 新潟市中央区古町通13番町2850-1
- 電話番号
- 025-228-9234
- 営業時間
- 8:30~18:00
- 休み
- 無休
- 駐車場
- なし