牛のシルエットにCOWBOYの文字。初めて塩川酒造の『COWBOY YAMAHAI』のボトルを見た時、斬新なデザインに「これは日本酒なの?」と驚いた記憶があります。
新潟市西区の内野町で手造りにこだわりながら、世界に日本酒を広めようと独自の酒造りと輸出販売を行なっているのが塩川酒造です。
「2011年にたまたま機会があって、来日していたアメリカ人にうちの『願人(ねがいびと)』という銘柄を飲んでもらったんです。その時〝この日本酒は肉料理に合うから、ワインのような体裁でアメリカで売りたい〞と言われたんです。そのひとことで酒造りに対しての考え方が変わったし、日本酒を全世界で飲んでもらえるお酒にしたいと考えるようになりました」と塩川和広社長。そんなきっかけから生まれたのが『COWBOY YAMAHAI』だったのです。
国内の日本酒消費が減っているのは事実。
だからこそ国外で日本酒全体のシェアを拡大していき、ワインのように全世界で飲まれることが大事だと塩川社長は言います。これまでにバリ島、中国、カナダ、アメリカに自らが出向き、現地で酒造りのノウハウを教えてきたのはそんな思いがあったからです。
「日本での酒造りも、海外で酒造りを教えることも、新しいことにチャレンジしたほうが日本酒の明るい未来が見えると思うんです。今一番に考えているのは世界でワインと戦える日本酒を開発することです」。
その一つが『生酛系古代(きもとけいこだい)』。古代米に含まれるポリフェノールがワインのような鮮やかな色彩を生み出している赤いお酒です。手間のかかる昔ながらの生酛造りを採用し、キレのよい酸味が特徴で食中酒として人気が高まっています。ワインと戦う赤い日本酒!?として、現在新潟市東区の田才酒店のみの限定販売されています。
内野から世界に向けた挑戦は、これからもまだまだ続いてきます!
Information
塩川酒造
- 住所
- 新潟市西区内野町662
- 電話番号
- 025-262-2039
- 営業時間
- 酒蔵見学可能(前日までに要予約。5~9月の土曜のみ)
- リンク
- 塩川酒造