ニンニクが香り、食欲をそそる蓬来軒の看板メニュー『たんめん(820円)。
昭和39年生まれの、このメニューは時代が令和になっても、変わらず多くの人たちに愛され続けています。
上写真は、蓬来軒(ほうらいけん)の店内奥のテレビ下に飾られているもので、まだ屋台で営業していた頃の写真です。おそらく昭和31年頃。
今回紹介するタンメンは、この頃はまだ登場していませんでした。「タンメンは自分の親父(2代目)になってからです」と話すのは、3代目であり現店主の三井篤司さん。
タンメンの登場は昭和39年。
篤司さんのお父さんが店を切り盛りするようになった時から提供されるようになったそうです。しかし、16年前にお父さんが急病のため他界。篤司さんは父の跡を継ぎ、母・百合子さんとともに蓬来軒の看板を守ってきました。
「だから、直接作り方は習っていないんです(笑)。子どもの頃から、時々お店で食べていた味の記憶と母の指導、そして何よりお客さんからのアドバイスが頼りでした」と言います。
篤司さんの前職は広告代理店の営業マン。味を絶やしてはいけないと仕事を辞め、自ら厨房に立ちました。
当初は「しょっぱい」「前と違う」などと言われたことも多かったといいます。ただ、そうやって意見をしてくれるお客さんたちの愛があったからこそ、タンメンの味は今につながっているのです。
ほどよくニンニクが香り、炒め野菜のうまみがにじんだ塩味スープと細麺による昭和生まれの一杯。
今ではもう「お父さんの味と同じだわ」と言われることがほとんどになりました。
Information
蓬来軒
- 住所
- 新潟市中央区上大川前通9-1262
- 電話番号
- tel.025-222-7208
- 営業時間
- 11:00~14:00/17:30~21:00
- 休み
- 日曜、祝日
- 席数
- 24席
- 駐車場
- 2台