交通量の多い西大通沿いから少し入った所に、ひっそりと佇む中華料理店「座・上海」。
お店を営むのは、19歳からこの道一本で腕を磨いた店主の加藤勝一さんと奥様のふたり。
ご主人は20代前半で上京し、都内や横浜の中華の名店やホテルで修行を積んだそうです。
「昔は、中華野菜や調味料は日本では高級品。新潟で扱っている店がなかったから東京に出たんだ。最初に入った六本木の楓林は、中国人ばっかりでね。厨房内では中国語でしゃべってたよ」と、当時を加藤さんは当時を振り返ります。
そして、28年前に新潟に帰郷し上海をオープンしました。
モットーは、いい食材、本場の食材を使って手頃に味わえる中華料理。
一押しのメニューを聞くと、加藤さんは食べ応えのある定食を紹介してくれました。
プルプルの柔らかい角煮には、豆腐を発酵させた「腐乳(ふにゅう)」と言われる中国の伝統食材を使用しています。これは、結婚式などの冠婚葬祭で使われる特別な調味料なんだとか。味にコクと深みを与えてくれます。ご飯が進む~~!
食後には、やさしい甘さの杏仁豆腐をいただきます。
程よい食感と、滑らかなくちどけ。これが本場の味ですか、と感動しきりでした。
そして、そして「これもうまいよ」と、なにやら作ってくれるという加藤さん。
わくわくしながら待っていると、出てきたのは・・・
なんじゃこりゃー!
く、黒い!
これは、『黒酢炒飯』(1,000)というメニューで、名前の通り黒酢を使ったチャーハンです!笑
黒酢ってことは、かなり酸っぱいんじゃ・・・?
味は大丈夫なのか・・・?
と、恐る恐るひと口ぱくり。
お、うまい。コクがあって香ばしい醤油の風味の後に、ほんのり酸味があります。
食べたことのない初めての味でしたが、これはおもしろい!
中国には定番であるメニューなんだって。
知らなかった~。
隣に盛られている、中華炒めもおいしい。
食べながら、カウンターを見上げると・・・。
「こんなわかりやすい所に書かれていたんですね。ほかのメニューもいろいろあって、注文に悩みそう」という私の言葉に、加藤さんは「常連さんは、いつも食べるメニューはほぼ決まってるか、俺に全部お任せって人が多いんだよ」といいます。お任せって、決めるの大変そう。
「正直困っちゃうけど、うまいものやその日の気分で食べたいものを頼んでほしいから、しゃべりながら探るんだ」。
先ほども、28年前の創業当時から通う常連さんがカウンターにいたな、と反芻。
その方も「お任せ」のお客さんなんだとか。
考えてもみれば、これだけ経験豊富な加藤さんなら何を作ってもおいしいものを出してくれる、と全幅の信頼を寄せられてもおかしくないか。と納得の取材班でした。
Information
座・上海
- 住所
- 新潟市中央区堀割町1-7
- 電話番号
- 025-231-5020
- 営業時間
- 11:30~14:00/18:00~22:00(スープなくなり次第終了)
- 休み
- 月・火曜定休
- 席数
- 21
- 駐車場
- 5台