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ブームに左右されず、旨口の味わいで勝負に出た村祐酒造【わが蔵の、コレ知ってます?】

  • 情報掲載日:2018.12.24
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

新潟市秋葉区にある村祐酒造は、現在代表の村山健輔さんが蔵元杜氏として、造り・経営の先頭となり展開しています。

代表の村山健輔さん。1969年生まれ。2008年に現職に就任
代表の村山健輔さん。1969年生まれ。2008年に現職に就任

村山さんは、東京農業大学短期大学部を卒業し、知人の酒蔵での修行を経て22歳で実家の村祐酒造に戻りました。それと同時に酒造りを一任され、同年に造った清酒が全国新酒品評会で金賞を受賞。一見、そのまま華やかな街道をひた走るかと思いきや、大きな壁が立ちはだかったと言います。

「約20 年前は新潟の 地酒=淡麗辛口という印象が世間に定着し、ブームが収まってきた頃でした。次の手を模索していた県内の酒蔵にとって難しい時代でしたね。東京の酒屋さんに営業に行くと、新潟というだけで相手にしてもらえませんでした」と村山さんは振り返ります。
古くから雪深い上中越では甘口の酒も作られてきたが、淡麗辛口の地酒が爆発的に流行したため、当時はそれが知られるに至らなかったのです。そこで、村山さんの負けん気の強い性格に火が付きました。

「新潟の地酒はどれも同じと思われるのが悔しくて、約 15 年前にかなり甘いお酒を造りました。和三盆糖のように上品で涼しさのある甘みをイメージした『村祐』です。なんとか東京の酒屋さんにも認めてもらえました」。



代表銘柄の『村祐 常盤ラベル 本生』(1,8l 3,240円)。この「村祐」の文字は、初代の村山吉五郎氏の直筆なんだとか!
代表銘柄の『村祐 常盤ラベル 本生』(1,8l 3,240円)。この「村祐」の文字は、初代の村山吉五郎氏の直筆なんだとか!

原料や精米歩合などの情報を伏せ営業に出向いた村山さん。
「純粋に味で勝負したかった。キレがよく、なめらかな飲み口の〝きれいな酒〞を造ってきた当蔵らしさを守りつつ、大胆な味に仕上げました。『村祐』を通して、新潟の地酒の幅広さを多くの方に知ってほしいです」。
地元より先に東京での市場を獲得した『村祐』が、新潟の地酒界に追い風を吹かせ続けています。

Information

村祐酒造
電話番号
0250-38-2028

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