「杭州飯店」。
ラーメン好きのみならず、そうでない人も知っている燕市の名店。
ましてやラーメンマニアにとっては、レジェンド、というか、もはや”神”のような存在。
杭州飯店の代名詞と言ったら、いわゆる「背脂ラーメン」。
ガツンと煮干しのきいて芳醇な醤油の香りがたまんない濃厚スープに
うどんのようなぶっとい手打ち麺。
ネギのかわりにシャキシャキタマネギが浮かんでて
仕上げに白い背脂がまんべんなく降り注がれる。
これらすべてが合わさった強烈なインパクト!
初めて食べたときの衝撃を今でも忘れらんない、なんて中毒者も多いことでしょう。
そんな、杭州飯店の現「相談役」が、徐勝二さん。
「背脂ラーメン」の味を半世紀以上にわたって継承している功労者であり、新潟県麺類飲食業生活衛生同業組合の副理事長として長きにわたり、新潟の麺類飲食店業の普及活動に貢献してきた功績が認められて、秋の叙勲で旭日単光章を授与されたのです!!!
これは、すごい!
おめでとうございます!
徐勝二さんいわく
「うちみたいな商売をしていて勲章をいただけるなんて思ってもなかったです。
背脂たっぷりで麺が太い、特長的なラーメンだからね。
それでもずーっとお客様に愛されているというのはありがたいことですね」
杭州飯店のラーメンのように「太く、長く」お仕事を続けてきたことが
叙勲につながった、ということでしょうね。
杭州飯店の歴史をおさらい
燕といえば「洋食器」ということで、洋食器産業が華やかなりし昭和30年頃に、「背脂ラーメン」は生まれました。
工員の楽しみは出前のラーメン。
肉体労働が多い工員の要望で味を濃くして
味のバランスを考慮して背脂を加えてまろやかに。
さらに、大量の出前でも麺がのびないようにと麺を極太に!
これが燕の背脂ラーメンの誕生秘話なのだ。
この味は燕市民にとっては、当たり前のラーメンの味に。
今ではこどもからおじいちゃんおばあちゃんまで、この濃厚背脂ラーメンをすするのが日常になっているのです。
勲章を見せてもらいました
さて、取材の本題。
「あのぉ、大事な勲章を、僭越ながら私に見せてもらってもいいですか?」とおそるおそるお願いすると
「あ、いいですよ」と、にこやかに。
お店の奥から、奥さまの富子さんが持ってきた紫色の巾着袋には
菊のご紋が!
神々しい!
箱の蓋を開けると、まばゆい光が(ホント、光が見えた気がした)!
キラキラとした勲章が収まっているのでした。
はー。。。これが勲章ですかー。。。
荘厳で。重厚で。後光が放たれているような。。。
圧倒的な「畏れ」を感じたのでした!
取材前は「触らしてもらおう」なんてお気楽なこと言ってたのに
そんな不遜なこと、とてもできませんでした。
現在、杭州飯店は、三代目の直幸さんが切り盛りしているが、勝二さんも現役で厨房に立っているのです。
杭州飯店の背脂ラーメンよ、永遠に!
改めて、徐勝二さん、おめでとうございました!
Information
杭州飯店
- 住所
- 新潟県燕市大字燕49-4
- 電話番号
- 0256-64-3770
- 営業時間
- 11:00~14:30/17:00~20:00(土・日曜、祝日は11:00~LO20:00。麺がなくなり次第終了)
- 休み
- 月曜
- 席数
- 75席
- 駐車場
- 50台
- 備考