高校時代、医学部を目指していたという永野さんだったが受験に失敗。
「自分の甘さが原因だ。厳しい職人の道で根性を叩き直そう」と、日本料理の道へ進んだ。

あらゆる食材や調理法と徹底的に向き合い、割烹やホテル、介護施設で調理を経験。その後「人生は冒険だ」と、なんと50歳にしてラーメンの世界へ。

鶏ガラ、トンコツ、コンブ、シイタケ、煮干しなどで段階的にだしをとった雑味のない豊かな香りのスープ。

スープだけでなく、チャーシューがほんとにうまい。
チャーシューの管理に気を張り、提供直前にカットすることで、
酸化せず、肉が灰色がかった色ではなくきれいなほんのりピンク色をしている。


夜営業をしないのは、余念無く仕込みを行なうためだそう。

行列1時間待ちは通常運転。それでも、待つ甲斐は間違いなくある。

「列を作って待っていただいたり、遠方からも来て下さるお客様のためには、半端なものはお出しできないよ。具材や値段の制約のなかでどれだけ突き詰めて最高の一杯が作れるか̶̶。ラーメンは奥深いね」と永野さん。

自分への厳しさを持ち続け、料理への情熱とお客様への誠実な姿勢がひしひしと伝わる店主のお店だ。